いやしの道協会ブログ

いやしの道協会の最新情報をお届けします。

※当ホームページ、ブログに掲載する画像・文章の無断転載、転用はご遠慮ください。
<< 2月 初伝フォローアップ講座 | main | 2月東京接心会 >>
2月 東京月例会

2月16日、根津の七倉会館で東京月例会が行われました。

1.静座

静座または坐禅。「身息心の調和」言うは易し行うは難し。


2.講話 原田修観先生

原田先生から皆さんに伝えたいことをお話ししていただきました。

〇去年の暮れに経験した酷いギックリ腰から考えたこと
 ・20数年ぶりの激しい腰痛で、腰痛や痛みで苦しむ患者さんの気持ちが良く分かった
 ・陰から陽に復すことの大切さ
 ・陰証の痛みは激しい

〇激しい眩暈、鼻水発作
 ・まさに「小青竜湯証」になって「お腹の冷え」が温まった瞬間の感覚

〇万病一風論の大切さ
 ・『万病一風論の提唱』はいやしの道協会で学んで行く上で基礎、土台となるものである
 ・「道」が一番大切

〇観風先生が到達した「いやしの道」の世界を考察する
 ・病の経験
 ・坐禅→悟り→仏教について勉強(聞→思→修)
 ・慈悲心、仏性、菩薩心
 ・施無畏

原田先生は、日々経験される様々なことの一つ一つを掘り下げて考えられ、治療のヒント、ご自身の栄養にされているのだと感じました。

又、最後に前之園先生が、
「坐禅をするだけでは『禅をやっている』ということにはならない。『いやしの道協会』では、特別『禅』にこだわらない立場をとっており、皆さんの日々が道場になり日々が坐禅になるように、何をしていても『道』につながるようにという心が大切と思う」
「自分の分かるところから観風先生の世界とつながることができたら良いのでは」とおっしゃいました。

非常に大切なお話だと思います。原田先生、ありがとうございました。


3.症例検討
「変形性膝関節症と多愁訴を持つ患者の症例」坂井敏恵先生

 

今回も、通常の形式での症例検討ではなく、「聞いている皆さん自身が、この患者さんをどう診るか」ということを明確に意識するべく、【はじめに】から【治療方針】までを読んで、参加者全員が稽古用紙を記入することから始まりました。


【はじめに】右膝に変形性膝関節症があり、動作時に激痛が出る患者。胃の不調を主訴に治療をした後、膝の調子が良くなったと言われ、腹部の状態の変化が下肢の動きに影響したのだろうかと思った。その後、膝痛が大分良くなったが、歩きすぎや階段等の使いすぎで痛みが出た後、胃の不調に関係なく、膝痛が出ている。又、多愁訴が出て、なかなか安定しない。今後の治療へアドバイスをお伺いしたい。

【患者】、【初診日】、【主訴】、【その他の症状】、【現病歴】、【既往歴】、【個人歴】、【診察所見】:省略

【診断】胸中の邪熱はわからなかったが、背に汗をかいたり、舌の赤さ、季肋部の圧痛等から、胸に邪熱がある少陽病タイプと考えた。慢性的な水毒や食滞により左腹部に拘攣があり気血の瘀滞がある。夫の病気に対する不安と、消化器に負担をかけて、腹部の拘攣が強くなり、心下部にも痞えが出ている。
【治療方針】左腹部の拘攣を緩め、肩甲間部のスジバリを緩め、心下部の痞えを取り、消化機能を助ける。

【治療・経過】:省略

【考察】患者が「調子が良い」と言うのを、膝痛がないのかと思っていたら、痛みがあっても、歩き出すと痛みなく歩けたり、激痛が治まれば痛くないと言っていたので、痛みの具合を把握できていなかった。年末からお正月にかけては膝痛もなく、ずれたような時に出る激痛も少なかったが、孫の送迎がなくゆっくりできたのが、精神的、物理的に良かったのかもしれない。お参り後、痛みが出てからは、歩くたびに膝が痛いと言う。歩き方は、股関節を少し外旋して立ち、膝は伸展しきれず、右足を引きずるようにしている。左腹部の拘攣が強くなると、その引き攣れが足の動作へ影響して、痛みの緩和動作の調整がしにくくなり、膝痛に関与するのかと思った。又、消化器への負担からも脾経の流注である膝に症状が出ているのかとも思う。その後の経過では、胃の調子が良くても腹部の拘攣が強いこともあり、ストレス等が関係しているかもしれないが、拘攣が膝痛に関与するのは一端で、それ以外の膝痛に関連するポイントにうまくアプローチできていないのだと思う。膝関節の変形の状態も進行しているかもしれない。痛みが強くても筋力が落ちないようにと、孫の送迎以外にも坂道を使っていた為、痛みが減るまでなるべく歩かないようにお願いした。また、運動療法(座位で膝の間に挟んだクッションを締めつける。)をしたら、膝内側と鼠径部の下に痛みが出たので中止した。今までも運動療法をすると悪化してしまう。痛みを誘発せずに、下半身の筋力をつける運動を見つけたい。
性格は活動的で、夢中になり興奮しやすい為、何か動揺するようなことがあると、下腹が虚していて、気が上りやすく上に症状が出やすいのだと思う。首を痛めたり、転倒により、首や後頭部に瘀血があると思われ、本等を読む姿勢でも凝りやすく頭重等出てくるので、長時間しないように、姿勢も気をつけてもらっている。それとは別に、便秘気味で頭重等の症状が出る時は、陽明病のように上衝するのかと思う。普段は便がたまっている感じはうけず、それに対する治療ができなかった。


熱なのか冷えなのか、お腹や他の部分の所見で見逃しているところはないのか、お腹の状態と膝の状態の関連性、治療の妥当性などについて検討しました。
一回一回の治療だけではなく、初回、次回、その次、、、と進めていくにつれ、確信を持って治療に当たって行けるかどうかは、「仮説」&「検証」が大切だと感じました。

自分のところにこの患者さんが来たらどうするか…と本気でイメージして症例検討に参加することで、「ふーん。そういう症例があったのか。」と聞いて終わってしまうより断然沢山の学びがあると感じます。

 

又、前之園先生から、「臨床で壁にぶつかった時は、指導者の先生にどんどん質問して下さい。」との有難いお言葉がありました。
質問のベースになる準備、整理をするということが大切ですが、どんどん質問していきましょう!


4.実技稽古

中伝同士、初伝同士が組み稽古を行いました。
この時間に技術的なことはもちろん、臨床で困っていることなどの質問、相談に乗って頂くこともできます。


(文責:中川)

| ◇東京月例会 | 14:45 | - | -
CALENDAR
S M T W T F S
   1234
567891011
12131415161718
19202122232425
262728293031 
<< July 2020 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE