いやしの道協会ブログ

いやしの道協会の最新情報をお届けします。

※当ホームページ、ブログに掲載する画像・文章の無断転載、転用はご遠慮ください。
<< 8月 関西支部研修会 | main | 8月 初伝フォローアップ講座 >>
8月 東京月例会
今年は本当に暑い夏になっていますが、
関東はここ数日、秋のようなお天気。
少し過ごしやすく感じます。
さてさて、お盆休みも終わりの本日、
恒例、東京月例会が開催されました。


正座タイム



 



蝉時雨とエアコンの音をただただ追いかけ坐する。




講和 石部愚観先生



 



本日はわざわざ大阪から石部先生がいらしてくださりました。
そして、おもむろに白板へ…。波乱の予感。


まず広島の豪雨災害、災プロへの協力への感謝を述べられました。

石部先生は治療に関して「引き出しは多い方がよい」とのスタンスで、これまで
機関紙にて整体法、スパイラルテープ、刺絡療法、小児鍼、置鍼法などを書かれてきた
そうです。(10号、11号参照)寸6、3番の一本鍼に拘らず、
臨床においては、一寸02番から三寸10番までの鍼を使いこなすとのこと。
鍼以外のアプローチとして「患者さんと散歩をする」「一緒にお昼ご飯を食べる」
「手を握って患者さんの話を聞く」「患者さんを抱きしめて背中をとんとん叩く」
などを行っているとのことです。
上記の紹介と共に、患者さんに合わせるとは何か?を体験して欲しいそう。

患者さんにリラックスして話をしてもらうには?公園で話を聞く
治療院では話さなかった両親や別れたご主人の事などを話してきて
患者さんとの距離がぐっと近づいた。
また、一緒に時間を過ごすことを大切にする患者とはご飯を食べる。
胃弱の患者さんとは、一緒にご飯を食べに行き普通に食べれていること
を指摘して喜んでもらったり。
外出した方がよい鬱病の患者さんとは水族館へ行き、色々な個性の魚を例えに、
現状を受け入れて、機会があれば変われることもあるとつぶやいたり・・。
手を握ってひたすら話だけ聞いていただけの時があったり、抱きしめて背中を
とんとん叩いて治療(タッピング療法というそうだ。虐待や親に捨てられたりした
経験のある人に有効)したり。※セクハラに間違えられないように注意。
治療法に違和感を覚えたら伝えて下さいと言ってあるそう。
石部先生は今話してきたような事をすることを皆には勧めないそうで、カウンセラーでも
臨床とプライベートは分けるべきとあったりするそうなのですが、
先生は24時間365日、何かあれば連絡してきてくださいと、患者さんに伝えているそう。
そう言われたことが患者さんの安心につながるからだそう。
どちらが正しいとかではなく、各々が患者さんとの距離を感じながら
どのくらいプライベートに踏み込むかを決め、それに対してはブレないように、、
とおっしゃっていました。
ともあれ患者さんとの心の距離が分からなかったら何も出来ない。
患者さんを丸ごと受け取るとは何か考えてみよう!とのことで、ここからは
実技タイムとなりました。
初中伝と指導者に分けて二人一組に。

いつもの治療ポジションで相手の腹に手を置くのみ。
指導者は鍼を持たずして鍼をする。



次は鍼を持った感じで。初中伝者は違いに気づけてますか?



石部先生の得意技「背中トントン」をみんなで練習。
少し照れ笑いがある中で、自然にハグしている先生方が。。(笑)
下は石部先生のお手本(👏)





なかなか、誰しも実践出来る事ではありませんが、非常に面白いアプローチ!
初学者の方々はなんだろう?と思ったかもしれませんが、これが私たちが「いやしの道」と
いう名前の集団である所以です。
石部先生、貴重な講義をありがとうございました。



臨床検討会 堀 麻里 先生




「転倒後の長引く腰痛が仙腸関節刺鍼で改善」
患者は数年前から定期的に治療(腰痛のメンテナンス)している患者(77才 女性 やせ型)だそう。
昨年12月末に交差点で人にぶつかって横転、二日後に歩けない程の腰痛を発症。
レントゲンでは異常なしとのこと。
<主訴>右腰痛、右坐骨部痛、右恥骨部痛 (2017年12月25日初診)
<随伴症状・他疾患>骨粗しょう症、左下肢静脈瘤
<既往症>腰椎圧迫骨折(L2辺り 2010〜)うつ症状(2008〜2010)
※イライラ多く右季肋部はいつも熱い
<診察所見>座位以外の姿勢がつらく腹診と治療は座位にて行う。
脈状・弦浮やや数 右が強い 舌状・暗紅 微黄苔 腫れぼったい 右舌下静脈怒張
他・普段は快便だがやや便秘。痛みにより眠りは浅い。
<診断>右腰臀部打撲、衝撃による右恥骨部炎症と推測。痛みが出るまで二日かかったのは
筋肉痛のように年齢や体質により症状が出るまでに時間のかかるタイプと診た。
<治療方針>先急後緩で主訴部分に絞って治療。
<治療内容>熱感と邪を感じる右腰部、右坐骨部、右恥骨部に対して瀉法の散鍼と単刺で
邪と熱を取り、右太衝に引き鍼。
<経過>
・第一診 痛みの変化なし。脈状は、やや柔らかく。
・第二診〜四診(12/26、12/27、12/29)右恥骨部が一番痛む。恥骨部を中心に第一診と
同様に治療。施術直後の痛みの変化なし。四診目、熱感と邪が少し減る。ほぼ歩けない状態
から杖をつけば家事ができる。「寝たきりになったら…」と不安な様子。
・第五、六診(1/4、1/11)座位以外の姿勢で治療ができるようになる。足を着いた時の
ビーンと痛むのは減少、家での杖歩行が可能に。一番痛む右鼠蹊部をかばうせいか左股関節
周辺も痛む。右鼠蹊部中心に、右腰部坐骨部、左股関節周辺を単刺。左足へ引き鍼。
「杖なしで歩けなくなったら怖い」と弱気なので「最初に比べたらだいぶ早く歩けて
いますよ」と励ます。
・第七診(1/19)杖をついて近所まで外出可能。杖なしで数歩歩けるようになった。踏み込
んだ時、右恥骨部から鼠径部に痛みが走るが、腰部坐骨部の痛みは軽減。
・第八診(1/29)杖なしで当院まで歩けた(徒歩5分程)。踏み込み時の痛みはある。
前後屈、側屈痛の検査法(―)。右横臥位、仰臥位、長時間の伏臥位で腰が痛い。気温が低いせいか顔色が青白く脈状も弱く、便ややゆるめ。手足、腹部の冷えがひどく、腹部点灸、
手足に台座灸を加える。「以前のように早く歩けず安静にしているのがもどかしい」とのこと。
・第九診(2/5)踏み込み時の鼠径部痛が減少。昨日30分ほど歩き右腰をかばって体に力が
入り過ぎてどっと疲れた。手足、腹部の冷えに変化なく、ここ数日便がゆるい。陽池に
台座灸、気海、復溜に灸頭鍼。
・第十診(2/15)痛みの程度は前回と変わらずだが、電車に乗り、休んでいた趣味のパッチ
ワークに出かけられた。
・第十一、十二診 著変なし。
・第十三診(3/15)踏み込み時の痛みはなくなったが、右腰部、坐骨部に痛み再発。
右大腿部にもビリビリした痛みが走る。レントゲン検査で異常なし、坐骨神経痛と診断
される。立位で腰の運動痛はなく下肢感覚異常もない。右腰部に邪熱が最も強い。
パッチワーク作りを一日4時間以上、一か月間、座りっぱなしで作業したことが、
坐骨神経痛を誘発したとみた。右腰部、右坐骨部、右臀部、右大腿部に単刺。左足に
引き鍼。
・第十四診(3/23)パッチワークの時間を減らした。踏み込み時の痛み、ビリビリ感も減る。右腰の細絡に刺絡。右臀部、右大腿部に単刺。左足に引き鍼。
・第十五(4/3)踏み込み時の痛みがさらに減る。ニュートンテストを行ったところ、
陽性のため右仙腸関節裂隙に単刺。「すごく響く。この瞬間から腰痛やビリビリした
痛みがなくなった気がする」と患者。
これ以降主訴が劇的に改善。六月上旬にハワイに行ったが飛行機内でも腰を気にする
ことなく楽しめた。
<考察>横転時の腰痛と、第十三診以降の腰痛は性質が違うように感じる。前者は横転時の衝撃による外傷が原因で、後者は元々弱かった腰に外傷が加わり患者の日々の過ごし方
(根詰めて作業)により坐骨神経痛と仙腸関節障害を引き起こしたものと思われる。
第一診から第十四診は緩やかな改善しかなく、それが自分の診断や治療のせいなのか、
外傷の治癒していく過程や年齢により時間を要するものなのかが分からなかった。しかし
十五診時の劇的な変化を見ると、適切な診断と治療ができると年齢に関わらず効くもの
だとわかり、診立ての大切さを実感した症例である。仙腸関節障害がどの時点で起こっていたのか今となってはわからないが、もっと早く見つけていたら、より早い時点で改善して
いたかと思う。

堀麻里先生は今回初めての発表ということで、内容をまとめたり質問に答えたりと、大変であっただろうと思います。ただ沢山の先生方からご助言いただき、とても参考になったのではと思います。


実技タイム

申し訳ございません。指導に夢中?で、(あたふたしていて)写真を撮り忘れました(-_-;)
しかし、暑い中、集まった志あるもの達ばかりですから、白熱した実技風景であることは間違いありません。






上、最後の総礼時の写真。大所帯になってきました。

来月は合宿ですので七倉会館での例会はありません。
お間違えのないように。

(文責・伊藤)
| ◇東京月例会 | 00:54 | - | -
CALENDAR
S M T W T F S
    123
45678910
11121314151617
18192021222324
252627282930 
<< November 2018 >>
SELECTED ENTRIES
CATEGORIES
ARCHIVES
LINKS
PROFILE