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8月 金匱要略勉強会
8月18日、関西支部研修会のあと、石部先生のお宅で金匱要略勉強会が開催されました。



本日は『金匱要略』血痺虚勞病脉證并治第六より、「血痺」に取り組みました。

『金匱要略』における「血痺」の条をかいつまんで意訳すると下記のようになります。


「普段から栄養のあるものを過食して、運動もしないような人は、
肥っていて疲れやすく、汗をかきやすい」

「このような人が寝る時間がバラバラになったりすると、
免疫が低下して簡単にカゼをひく」

「こうして血痺病(気血の虚弱による麻痺・疼痛)になるのだ」

「このような時には鍼をして陽気を外に引っ張りだして、
陽気が体表をめぐるようにしてあげれば、病は自ずから癒える」

「湯液ならば黄耆桂枝五物湯を与えよ」



黄耆桂枝五物湯は、桂枝加黄耆湯の生姜を増して、甘草を抜いたもの。

薬方名からは、五つの薬味のなかで黄耆が最も重要な役割を果たしていることがうかがえます。



黄耆桂枝五物湯を解釈すると
”畸覆ら栄養のあるものを過食して運動もしていない
△修里燭畸羮任鮹羶瓦某綟任停滞している(生姜・大棗)
L觜垢しなどを繰り返して寝る時間がバラバラになったときに、
虚して免疫が低下し、カゼをひく
こ絢戮凌入により、経絡の気の流れが阻害され(桂枝)、
普段にもまして血のめぐりが悪くなる(芍薬)
コ絢戮砲茲觴拉を追って、腹中の水毒が体表付近に移動する
水毒が知覚神経に作用して、麻痺が生じる(黄耆)



この証に対する鍼灸治療をイメージすると
)竅磴靴討い詆位に多く刺して気血をめぐらす
≡欹・章門などに刺して腹中の状態を改善する
手足の要穴に灸をすえて虚状を回復させる
げ湿任鯤笋ぁ表位を散じ、小便の出をよくする


さて、この病態が西洋医学ではどのような病名に該当するかを考えたのですが・・・
最初、糖尿病性の神経障害はどうかと思ったのですが、
糖尿病では、口渇・多尿や熱所見があることが想像され、
黄耆桂枝五物湯はそのような状態とは思えません。

西洋医学的な神経障害とは違って、
邪毒の影響で一時的に神経が誤作動を起こしたり、機能低下を起こしたりしている場合に、
この黄耆桂枝五物湯が効くのではないか、と考えました。


石部先生からは、この黄耆桂枝五物湯を大塚敬節先生が
「肥っていて色白であること」
を目標に、脚気様の症状を訴える女性に用いて功を奏したという例を紹介していただきました。



次回ですが、9月の金匱要略勉強会はお休みし、
10月20日に開催予定です。

(文責:村田)
| 金匱要略勉強会 | 23:28 | - | -
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