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原田先生の気功指導、経絡流注講義、模範実技
11:00〜 気功指導 原田先生
すみません、今日は写真がありません。。植物
流注講義に入る前に、ゆらゆらと体をほぐしながら、正中線を掴む稽古です。
自分の中に天と地から気を貰って、練ってゆきます。
特に、大地に根を張った感覚が大切なのだそうです。


11:30〜 流注講義 手少陽三焦経 岡田
今日のお題は「手少陽三焦経」。
まず、色々な文献から、「三焦とは一体何物?」というイメージを作ります。
一般的に言われ、また、学校で習う「三焦」とは、
上焦=肺、心 宗気を主る
中焦=脾、胃 営気を主る
下焦=小腸、大腸、腎、膀胱 衛気を主る
上焦、中焦、下焦を総称して「三焦」と言う。
消化・吸収と不要な代謝物、糟粕を糞便として排出し、
水道作用として、不要な水分を尿として排出する。
つまり、飲食物の最初から最後までに関係する人体最大の腑、
この様に説明されていると思います。

荒木正胤先生はほぼ、上記の説明をしていらっしゃいます。(『日本漢方の特質とその源流』)本間祥白先生も同様。(『図解鍼灸実用経穴学』より)
辞書、辞典などでも、ほぼ、同様の説明です。

そこで、三焦経を大切に治療するという「沢田流」ではどう考えているのかを読んでみました。
沢田流では、
上焦(心肺)で酸素(天地間の精気)を取り入れ、これを宗気と称す。
中焦(就中、葦、十二指腸、脾臓、膵臓、肝臓)で蛋白質、含水酸素等を取り入れ、これを営気と称す。
下焦(小腸の乳糜管)で脂肪を取り入れ、これを衛気と称す。
この三つの働きに「三焦なる尊号」が与えられており、先天の原気を運転活動せしむる「原気の別使」であり、宗・営・衛の三気を取り入れる「門」である。とし、呼吸作用、心臓の拍動調節、消化吸収作用、全淋巴管系を包含、腸における脂肪の吸収作用、尿の排泄作用、生殖機能、大便の排泄作用全てを営む。
このように考え、三焦の病証が載っています。

また、藤本蓮風氏(北辰会)に拠ると、
1)全身である
2)形態ありて型(かたち)無し
3)五藏六府である。特に脾と腎の働きをする
と述べており、「全体を一つにまとめる働き」をしていると述べられている。
非常に興味深い説として、「道家」の考え方による、「孤之府」の解説を述べており、弧という字は「みなしご」「はした」との意味があり、道家でいう所の「みなしご」「はした」というのは「最も尊いもの」「世の中にあまり常識的に受け入れられないものこそ真実である」という意味を示すのだと謂う。

極最近、『素問』『霊枢』の訳註を出した家本誠一氏によると、
「精気の循環速度、一呼吸に六寸というのは、おそらくリンパの流速である。古代の医師達は皮下でのリンパの動きを診て、この速度を計上したのだと思われる」と述べており、また、「本篇においては栄養物は上中焦を通って循環してゆく。門脈以外で栄養素を運搬しているのはリンパである。則ち上中焦はリンパ管を意味している。古代の医師達は上腹部のリンパ管を見て、これを上焦と名付けたのである。上って胸廓に入り、頚部を通って手に行くを考えたのであろう。中焦もリンパ管であるが、太陰肺経に注入して、そこで血となっている。これは左鎖骨上の静脈角に流入する胸管である。そこで中焦は乳糜管から始まる事になり、営気は乳糜ということになる。営が清、衛が濁と、その外観が違っているのはその為である。従って屎尿の生成に関わる下焦も下腹部のリンパ管となる。尿は大腸に絡うリンパ管から膀胱に絡うリンパ管を経由して膀胱に滲入すると考えたのである」と述べられており、
つまり、全身を絡うリンパ管=三焦と考えて良さそうである。

というイメージをまず、作って貰う事から始めました。

そして、7つのポイントを挙げて、
1.「三焦経の二行線」
2.「三焦経の足流注」
を入れることを提案としました。
足にこの流注を入れる事で、全身を網羅する「三焦経=リンパ管」説に説明が付く
1.三焦経の不思議な流注の一つとして、「会宗」の所で曲がり、また元の経に戻ってきている。これを、「外関」から2本の経絡に別れさせる事によって、その不自然さが無くなる。2本の経を流注させる事によって、橈骨と尺骨の間を広く流布する事になり、横田観風師が書かれているように一つの「面」としての認識が更に深まる。

2.霊枢「本輸篇」に「踝を上る事五寸にて 別れて入りて腨腸を貫き、委陽に出で 太陽の正に並んで 入りて膀胱に絡し 下焦を約す」という一文があり、それを流注に加える事によって頭から足まで三焦が全身のリンパ系を網羅しているという事に一致する。また、横田観風師が「三焦の働きを考慮すれば、更に一層応用範囲が広がり、万病に対処する可能性もあるはずである。今後の研究次第である」と書かれているように、また、澤田健氏が全身を調節すると言って三焦を整える事を最も重要視したように、藤田蓮風氏が「三焦とは全体である」と書かれているように、三焦が全身を主るという流注になるという事は見逃す事が出来ないと思う。
 
以上、流注講義でした。
皆様のご意見、よろしくお願いいたします!

12:30〜 模範実技 原田先生
流注講義が「三焦経:委陽穴」に焦点を絞って終了したので、
原田先生が、「足の中足骨の狂いを委陽穴で治す」という実技を見せて下さいました。
足関節の狂いを診ています。ラグビーで足を痛めた経緯あり。同じ所を触って、「痛み」を確認。モデルさん、辛い所です。
然谷の一寸下、公孫の近くを圧すと激痛(!)が走ります。
それを、委陽の下のラインの反応点で治せるのだそうです。
すごい!
この辺りで反応点を探して、鍼を打つ。治るんだよ〜。
身体って、本当に不思議です。
何故離れている所から治せるのでしょうね。
原田先生は豊富な臨床経験から、様々な不思議を取り出して見せて下さいます。

来月は傷寒論真髄の講義になります。
原田先生、高橋先生、藤田先生、ありがとうございました。
参加して下さった皆様方、ありがとうございました。
このまま、お昼を挟んで「月例会」へ、突入!
         〈文責:岡田早苗〉

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