いやしの道協会ブログ

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10月金匱要略勉強会
10月19日関西支部研修会の後、石部先生宅で開催。
石部先生、村田、乙重の3名。

金匱要略は、どうしたら鍼灸の臨床に役立つか。どうしたら分かりやすく伝えられるかを議論。
問答形式や、模式図の書き方を取り入れるなど。

薬方は情報量が多くて、すぐには理解しにくい。薬味を一度分解して組み合わせて理解するとどうか。
現代の言葉に置き換えるとどうか。
薬味の薬能を覚えると、体を診察する時に、薬味を組み合わせてイメージ出来る様になる。
また一つの薬方でも色々な症状が出現することが理解出来る。

そして、今後の関西支部やいやしの道の今後についての話に。
腹診の実技の時間や、ボディワークをしたり、講義でも深く議論をして一つずつみんなの疑問点を解決していけば良いのでは。など。関西支部も分かりやすく、どうしたら役立つ講義が出来るかの試行錯誤です。

(文責・乙重)


 
| 金匱要略勉強会 | 00:09 | - | -
7月金匱要略勉強会


7月13日関西支部研修会の後、石部先生宅で開催。
今回は「腹満寒疝宿食病脈證治第十」です。

吉益南涯の説について。
「腹満を虚と実に分けて、腹鳴があるのが虚、ないのが実。」
実の時にはガスや蠕動運動が主体ではないので、腹鳴はないのは分かるけれど、
虚の場合に腹鳴が必ずあるかというと、そうでもないのではないかという意見が。

腹中雷鳴があるのは、半夏瀉心湯や生姜瀉心湯、附子粳米湯の腹中雷鳴との違いは
附子粳米湯が腹中寒と冷えによって水毒が動揺しているのに対し、甘草瀉心湯、半夏瀉心湯、生姜瀉心湯は邪熱によって水毒が動揺している状態。


来月はそれぞれ、機関誌の原稿に近いものにして持ち寄る予定です。

(文責・乙重)
| 金匱要略勉強会 | 23:56 | - | -
6月金匱要略勉強会
6月15日関西支部研修会の後、石部先生宅で開催
今回は「腹満寒疝宿食病脉證治第十」です。

今回は新たな参加者が

中医学という新たな視点が加わり、議論が深まります。
体は一つ。中医学とは表現方法が違うだけの感じがします。
陽明病と太陽病の合病で表裏双解する理由。
雑病としての大柴胡湯と大承気湯の症状の現れ方はどのようなものか。
金匱要略の大柴胡湯は心下満痛、大承気湯では腹満が主な症状で、精神症状などの記載は特にない。
雑病では、讝語や心煩などの症状は現れないのか。現れないのはどの様なメカニズムによるものか。

さらに精神症状はどの様なメカニズムによって起こるか。
邪熱とは西洋医学ではなにか。毒性化のあるガスが血中に溶け込んで上衝?単に熱が上がっている?
あっという間に時間となってしまい。来月に持ち越しです。

(文責・乙重)
| 金匱要略勉強会 | 00:55 | - | -
4月金匱要略勉強会
4月20日関西支部研修会の後、石部先生宅で金匱要略勉強会が行われました。

参加者は石部先生、村田、乙重の三名。カフェオレを飲みながら。

今回は「胸痺心痛短気病脉證治第九」より

胸痺とは、心臓病や胃病からくる胸痛のこと。

西洋医学では心筋炎や心内膜炎は、上気道炎から心内膜などに病原微生物が沈着し、疣贅を形成し、疣贅の中で病原性微生物が繁殖し、弁膜などを破壊していくというメカニズム。

胸痺は胸部や心下の結毒や水毒によるのではないかということ。
邪熱によるだけでなく、寒性の水毒や、ガスなどによるもの。

また、議論は金匱要略の意義に及びました。
金匱要略は傷寒論と違い、病を時間的にとらえるのでなく、一つの症状をバリエーションでとらえるので、病のイメージが深くなります。
古方派も傷寒論だけで治療していた訳でなく、きちんと金匱要略を勉強しているとの指摘が。
村田さんによる詳しい分析は、次回の九州の勉強会で聞けるはずです。

金匱要略には第五段階はない?
毒性化がかなり増大していても、沈静化している状態が0段階としてあるので、所生病が是動しているような状態ではないか。
金匱要略には附子や牡丹皮・当帰などの薬味が多く、凝固して容易に動かない水毒や血毒による症状が多い様に感じます。
また傷寒論と違い、丸薬も結構含まれます。

体のどこでも、毒性化増大は起こる?胸腺で毒性化増大したら、自己免疫疾患が起こるのではないか。
虚気上逆は免疫力低下している部分の上衝。免疫力低下が色々な症状を引き起こしている。邪は外から入らなくても、日和見菌や、ウイルスは体の中に存在している。腸内細菌は悪玉菌も必要で免疫力を調整している。
などなど色々な話が出てきます。


食事をしながら今後の金匱要略勉強会の方針を決めたりしました。

こうして金匱要略を勉強していると、自然に薬味の薬能を覚えたりしていますが、きちんと薬能を覚えることも、診察の助けになるのではないかと思います。
我こそは!という意欲ある方。ぜひ、金匱要略勉強会にお越し下さい。ちょっと大変かもしれませんが、大変だからこそ、勉強になるのだと思います。

(文責・乙重)
| 金匱要略勉強会 | 11:26 | - | -
3月 金匱要略勉強会
3月16日、関西支部研修会のあと、
芥川東部会館にて金匱要略勉強会が行われました。

今日は第7章の「肺痿肺癰咳嗽上気」と第8章の「奔豚気」について議論しました。

そこで出た疑問点


1)喘息について

尾台榕堂は田舎の人には少なく、都の人に多いから、粗食に変えさせる必要があると指摘しています。
荒木正胤も、食事の問題を指摘しています。
現代西洋医学の本を見ても、喘息は発展途上国にすくなく、先進国に多い。
また発展途上国でも都市化が進むにつれて、喘息が多くなるそうです。

それでは、食事に問題があるとして、
食事と喘息とは東洋医学的にどのようなメカニズムで関係しているのでしょうか。

参加者からは、食滞が血中の熱を生み、
それがアレルギー症状を引き起こすのではないか、という説が出されました。


2)古典以前の湯液治療について

傷寒論・金匱要略以前の古代、植物の皮や根を、おそらくは単味で用いていた時代と、
傷寒論・金匱要略のように複数の薬味を組み合わせた体系が完成された時代との間で、
どのようなプロセスでひとつひとつの薬方の構成が決められていったのだろうか。

アドバイザーの石部先生からは、
おそらく患者の病態に合わせて複数の薬味をさじ加減していた時代を経て、
薬味の分量比がひとつの型として定められていったのだろう、
というご意見をいただきました。


3)薬方の分析について

薬味の分量比で、どの薬味がメインになっているかを決めるという分析の仕方では、
「この薬味は多量に用いないと効かないが、 この薬味は少量でもかなり効く」
といったことが抜け落ちてしまうのではないか。


4)パニック発作(奔豚)について

往来寒熱とあるが、これはどういうことか。

参加者からは、経験にもとづいて、
発作時には寒気がし、普段は熱がある、
という状態ではないか、 という意見が出されました。


次回は第9章の胸痺・心痛・短気を取り上げます。
4月20日、午後6時ごろから、約2時間の予定です。
古典に関心のある方、ご参加お待ちしております。
(文責: 村田)
| 金匱要略勉強会 | 22:55 | - | -
2月 金匱要略勉強会
2月16日、関西支部研修会のあと、そのまま引き続き芥川東部会館にて金匱要略勉強会が行われました。

参加は3名。

前回に引き続き、「肺痿肺廱咳嗽上気病脉證治第七」について検討しました。

『金匱要略』は章ごとに、病の軽いものから重いものへと薬方が並んでいるように思います。
それらの薬方について疑問点をひとつずつ議論していきました。

古典の勉強をしてみたい方
漢文を読めるようになりたい方
漢方薬に関心のある方
内科疾患に対する診断・治療をもっとレベルアップさせたい方

一緒に勉強してみませんか。

次回は3月16日、関西支部研修会のあと、芥川東部会館にて開催予定です。
(文責:村田)
| 金匱要略勉強会 | 11:58 | - | -
1月 金匱要略勉強会
1月19日、目覚めると雪でした。

大学入試センター試験の行われたこの日、関西支部研修会のあとに、
高槻駅前ロッテリアにて金匱要略勉強会が行われました。

今日は肺の疾患について扱った第七章を検討しました。

各自、予習してきたことをもとに、互いの解釈を紹介し合います。
普段見ている患者のタイプがずいぶん違うこともあり、
ひとりで考えるよりも、進展があります。

『傷寒論』は、外邪が体内に内攻して以降の病態を扱うのに対し、
『金匱要略』は、外邪が体表に入ってくるところまでの病態を扱っている

という先日の横田先生のご指摘を共有し、
しかし『金匱要略』はかなり重篤な疾患もあるぞ、どうなっているんだ、
と衝撃を覚えながら意見を述べ合いました。

それぞれ、疑問に思った点をメモし、宿題として持ち帰りました。

次回の金匱要略勉強会は2月16日、関西支部研修会のあとに開催予定です。
(文責:村田)
| 金匱要略勉強会 | 22:45 | - | -
10月 金匱要略勉強会
10月20日、関西支部研修会のあと、石部先生宅にて二か月ぶりに金匱要略勉強会が開催されました。

参加者は三名。


昨春からの取り組みの成果を発表するそれぞれの道誌原稿(締切当日!)を検討しました。

乙重「血痺虚労病脉證幷治第六」より「虚労」

村田「中風歴節病脉證幷治第五」

各自の研究の方向性の違いが個性として現れつつあり、とても面白いです。


来月11月17日は「肺痿肺癰咳嗽上氣病脉證治第七」に入ります。

一緒に勉強してくださる方、大募集中です。
時間は18:00〜20:00です。

(文責:村田)
| 金匱要略勉強会 | 17:49 | - | -
8月 金匱要略勉強会
8月18日、関西支部研修会のあと、石部先生のお宅で金匱要略勉強会が開催されました。



本日は『金匱要略』血痺虚勞病脉證并治第六より、「血痺」に取り組みました。

『金匱要略』における「血痺」の条をかいつまんで意訳すると下記のようになります。


「普段から栄養のあるものを過食して、運動もしないような人は、
肥っていて疲れやすく、汗をかきやすい」

「このような人が寝る時間がバラバラになったりすると、
免疫が低下して簡単にカゼをひく」

「こうして血痺病(気血の虚弱による麻痺・疼痛)になるのだ」

「このような時には鍼をして陽気を外に引っ張りだして、
陽気が体表をめぐるようにしてあげれば、病は自ずから癒える」

「湯液ならば黄耆桂枝五物湯を与えよ」



黄耆桂枝五物湯は、桂枝加黄耆湯の生姜を増して、甘草を抜いたもの。

薬方名からは、五つの薬味のなかで黄耆が最も重要な役割を果たしていることがうかがえます。



黄耆桂枝五物湯を解釈すると
”畸覆ら栄養のあるものを過食して運動もしていない
△修里燭畸羮任鮹羶瓦某綟任停滞している(生姜・大棗)
L觜垢しなどを繰り返して寝る時間がバラバラになったときに、
虚して免疫が低下し、カゼをひく
こ絢戮凌入により、経絡の気の流れが阻害され(桂枝)、
普段にもまして血のめぐりが悪くなる(芍薬)
コ絢戮砲茲觴拉を追って、腹中の水毒が体表付近に移動する
水毒が知覚神経に作用して、麻痺が生じる(黄耆)



この証に対する鍼灸治療をイメージすると
)竅磴靴討い詆位に多く刺して気血をめぐらす
≡欹・章門などに刺して腹中の状態を改善する
手足の要穴に灸をすえて虚状を回復させる
げ湿任鯤笋ぁ表位を散じ、小便の出をよくする


さて、この病態が西洋医学ではどのような病名に該当するかを考えたのですが・・・
最初、糖尿病性の神経障害はどうかと思ったのですが、
糖尿病では、口渇・多尿や熱所見があることが想像され、
黄耆桂枝五物湯はそのような状態とは思えません。

西洋医学的な神経障害とは違って、
邪毒の影響で一時的に神経が誤作動を起こしたり、機能低下を起こしたりしている場合に、
この黄耆桂枝五物湯が効くのではないか、と考えました。


石部先生からは、この黄耆桂枝五物湯を大塚敬節先生が
「肥っていて色白であること」
を目標に、脚気様の症状を訴える女性に用いて功を奏したという例を紹介していただきました。



次回ですが、9月の金匱要略勉強会はお休みし、
10月20日に開催予定です。

(文責:村田)
| 金匱要略勉強会 | 23:28 | - | -
7月 金匱要略勉強会
7月21日、関西支部研修会のあと、石部先生のお宅で金匱要略勉強会が開催されました。

参加者は石部先生、乙重、村田。

今回は「中風歴節病脉證并治第五」より、脚気について考えました。


西洋医学で言う「脚気」はビタミンB1(チアミン)欠乏症です。

ビタミンB1が不足すると、エネルギー代謝の障害と神経伝達の障害が起こり、
そのために
1)下肢を中心とする末梢神経障害(乾性脚気)
2)心血管系の障害(湿性脚気)
3)脳障害(ウェルニッケ・コルサコフ症候群) が生じる、
というのが基本的なメカニズム理解です。

下肢の神経障害⇒心臓の障害⇒脳障害 というふうに下から上へ症状が上がっていくのは、
どこか東洋医学で言う「虚気上逆」を思わせるものがあります。

なお、便秘や食欲不振などの胃腸症状も同様のメカニズムで現れるそうです。


さて、『金匱要略』では脚気に対して以下の四方が使われています。
1)烏頭湯
2)礬石湯
3)八味丸
4)越婢加朮湯

このうち烏頭湯は乾性脚気に対して使われており、
八味丸と越婢加朮湯は湿性脚気に対して使われていると判断しました。

礬石湯は「脚気衝心を治す」とありますが、
ミョウバンのお湯に脚を浸して心不全の症状(浮腫、動悸など)が緩解するのか疑問でした。

しかし、参加者からは「ミョウバンで末梢血管が収縮するのならば、鬱血性心不全の症状が緩解するかもしれない」 という指摘がありました。

八味丸は虚の強い湿性脚気、 越婢加朮湯は熱の強い湿性脚気だと考えられます。


以上の『金匱要略』の諸方を、尾台榕堂・荒木正胤の脚気治療の諸方と比較しました。

尾台榕堂は走馬湯、大陥胸湯、大承気湯などの強い瀉下剤を、 緊急性の高い脚気衝心に対して用いるとしていたことが目につきます。

荒木正胤は脚気に対して附子剤を用いていないことが目につきます。


次に吉益東洞・尾台榕堂の脚気の治験を検討しました。

湿性脚気の症状を現す患者に対して、二人とも強力な利水剤を用いている点が印象に残ります。

また治療の順序として、 まず利水剤などで緊急性の高い心血管系の症状を収めてから、 附子剤を用いて下肢の神経症状を取っていることにも気づきます。

石部先生からは、古方派以外だったらこの症例に対してどのような処方を出すかを考えると、古方派の特徴がよりよく分かるかもしれない、とのご指摘をいただきました。

古方家の瀉下剤の使用を見ていて、

1)湿性脚気で体内にたまる「水」はどのくらい毒性のある「水」なのだろうか、
2)脚気の胃腸症状としての便秘で「便毒」が生じて、それが重大なポイントになっている場合もあるのだろうか、 という疑問が残りました。


勉強会のあと、石部先生お手製のパエリアとザーサイスープをいただきました。
ザーサイと夏野菜のスープ、絶品でございます。


次回は8月18日、関西支部研修会のあと開催予定です。
「血痺虚勞病脉證并治第六」に入ります。

治験を読み解いたりするのも面白いので、興味がある方はぜひご参加ください!
(文責・村田)
| 金匱要略勉強会 | 22:55 | - | -
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