いやしの道協会ブログ

いやしの道協会の最新情報をお届けします。

※当ホームページ、ブログに掲載する画像・文章の無断転載、転用はご遠慮ください。
6月 オンライン月例会

6/21(日)、オンライン月例会を開催しました。Zoomでの月例会もこれで3回目となります。参加者の皆さまも、だいぶ慣れてこられたようです。

下記のようなタイムテーブルでした。

13:30〜13:55 Zoom練習 兼 雑談タイム
14:00〜14:02 開始・静坐
14:02〜14:15 Zoom操作確認
14:15〜15:20 症例検討会
15:20〜15:30 連絡・終了

症例検討会は村田底観先生(正教授、関西支部長)の発表でした。長期間の経過観察のなかでの生命状態の変転をまとめた大作でした。貴重な臨床経験のシェアに感謝です。

初学者の方には難解だったかもしれませんが、「理解しよう」という意図を持つことで、脳がさらなる働きをしてくれるようになります。マイペースでいいので、地道に学術道の修行を積み重ねてください。

 

 

参加者からの質問は活発でした。上のような図を画面共有しながら質疑応答をすすめていきました。そのやり取りを聞くことで、理解が深まっていくことでしょう。

ところで、初学の方は「こんなこと聞いていいのかな?」と遠慮してしまうかもしれません。一人の方が抱いた疑問は、他の方も同じように感じているものだと思っています。勇気をだして質問することで、他の人の理解を助けていることになります。

ですから、遠慮しなくていいんですよ! たくさん発言していただき、みんなで理解を深め合っていきましょう。

もうしばらくオンラインでの月例会が続く予定です。以前のように一堂に会せない寂しさはあるかもしれませんが、オンラインだからこそ、遠方の仲間達とつながれています。

今回も、関西、広島、九州、コロラドのメンバーが参加してくれました。コロラドの方は23時だったとのことです。元気そうなお顔がみれて嬉しかったです。

(文責 堀雅観)

| ◇東京月例会 | 11:07 | - | -
4月 オンライン月例会

4月19日、オンラインによる月例会が開催されました。

内容は次の通りです。

 

1、静坐

2、横田観風先生のご挨拶

3、症例検討(発表者:中伝小池理子先生)

 

運営、内容とも変更、改善していき、よりよい会としていきますので、

来月もどうぞよろしくお願いいたします。

 

※東京月例会(含、初伝・入門講座、初伝フォローアップ講座)は、

再開する場合に限り、こちらのブログでもお知らせいたします。

 

4月月例会担当 前之園空観

 

 

 

 

| ◇東京月例会 | 17:22 | - | -
2020年3月 東京月例会

本日3月15日(日)に予定しておりました東京月例会とフォローアップ講座は、新型コロナウイルス感染拡大防止のために延期となりました。

会員には事前に連絡しました通り、
「参加者の健康だけではなく、臨床的に重篤化の可能性が高いとされる高齢者や
複数の慢性疾患を持った患者と接触する頻度の高い立場にあることなどを考慮し、
医療従事者として万全を期すため」
という、いやしの道協会の方針に従う形となります。

来月以降、みなさまと元気にお会いできることを楽しみにしています。
この度のウイルス禍の早期の終息を心からお祈りしつつ。

文責:三輪圓観

| ◇東京月例会 | 21:09 | - | -
2月 東京月例会

2月16日、根津の七倉会館で東京月例会が行われました。

1.静座

静座または坐禅。「身息心の調和」言うは易し行うは難し。


2.講話 原田修観先生

原田先生から皆さんに伝えたいことをお話ししていただきました。

〇去年の暮れに経験した酷いギックリ腰から考えたこと
 ・20数年ぶりの激しい腰痛で、腰痛や痛みで苦しむ患者さんの気持ちが良く分かった
 ・陰から陽に復すことの大切さ
 ・陰証の痛みは激しい

〇激しい眩暈、鼻水発作
 ・まさに「小青竜湯証」になって「お腹の冷え」が温まった瞬間の感覚

〇万病一風論の大切さ
 ・『万病一風論の提唱』はいやしの道協会で学んで行く上で基礎、土台となるものである
 ・「道」が一番大切

〇観風先生が到達した「いやしの道」の世界を考察する
 ・病の経験
 ・坐禅→悟り→仏教について勉強(聞→思→修)
 ・慈悲心、仏性、菩薩心
 ・施無畏

原田先生は、日々経験される様々なことの一つ一つを掘り下げて考えられ、治療のヒント、ご自身の栄養にされているのだと感じました。

又、最後に前之園先生が、
「坐禅をするだけでは『禅をやっている』ということにはならない。『いやしの道協会』では、特別『禅』にこだわらない立場をとっており、皆さんの日々が道場になり日々が坐禅になるように、何をしていても『道』につながるようにという心が大切と思う」
「自分の分かるところから観風先生の世界とつながることができたら良いのでは」とおっしゃいました。

非常に大切なお話だと思います。原田先生、ありがとうございました。


3.症例検討
「変形性膝関節症と多愁訴を持つ患者の症例」坂井敏恵先生

 

今回も、通常の形式での症例検討ではなく、「聞いている皆さん自身が、この患者さんをどう診るか」ということを明確に意識するべく、【はじめに】から【治療方針】までを読んで、参加者全員が稽古用紙を記入することから始まりました。


【はじめに】右膝に変形性膝関節症があり、動作時に激痛が出る患者。胃の不調を主訴に治療をした後、膝の調子が良くなったと言われ、腹部の状態の変化が下肢の動きに影響したのだろうかと思った。その後、膝痛が大分良くなったが、歩きすぎや階段等の使いすぎで痛みが出た後、胃の不調に関係なく、膝痛が出ている。又、多愁訴が出て、なかなか安定しない。今後の治療へアドバイスをお伺いしたい。

【患者】、【初診日】、【主訴】、【その他の症状】、【現病歴】、【既往歴】、【個人歴】、【診察所見】:省略

【診断】胸中の邪熱はわからなかったが、背に汗をかいたり、舌の赤さ、季肋部の圧痛等から、胸に邪熱がある少陽病タイプと考えた。慢性的な水毒や食滞により左腹部に拘攣があり気血の瘀滞がある。夫の病気に対する不安と、消化器に負担をかけて、腹部の拘攣が強くなり、心下部にも痞えが出ている。
【治療方針】左腹部の拘攣を緩め、肩甲間部のスジバリを緩め、心下部の痞えを取り、消化機能を助ける。

【治療・経過】:省略

【考察】患者が「調子が良い」と言うのを、膝痛がないのかと思っていたら、痛みがあっても、歩き出すと痛みなく歩けたり、激痛が治まれば痛くないと言っていたので、痛みの具合を把握できていなかった。年末からお正月にかけては膝痛もなく、ずれたような時に出る激痛も少なかったが、孫の送迎がなくゆっくりできたのが、精神的、物理的に良かったのかもしれない。お参り後、痛みが出てからは、歩くたびに膝が痛いと言う。歩き方は、股関節を少し外旋して立ち、膝は伸展しきれず、右足を引きずるようにしている。左腹部の拘攣が強くなると、その引き攣れが足の動作へ影響して、痛みの緩和動作の調整がしにくくなり、膝痛に関与するのかと思った。又、消化器への負担からも脾経の流注である膝に症状が出ているのかとも思う。その後の経過では、胃の調子が良くても腹部の拘攣が強いこともあり、ストレス等が関係しているかもしれないが、拘攣が膝痛に関与するのは一端で、それ以外の膝痛に関連するポイントにうまくアプローチできていないのだと思う。膝関節の変形の状態も進行しているかもしれない。痛みが強くても筋力が落ちないようにと、孫の送迎以外にも坂道を使っていた為、痛みが減るまでなるべく歩かないようにお願いした。また、運動療法(座位で膝の間に挟んだクッションを締めつける。)をしたら、膝内側と鼠径部の下に痛みが出たので中止した。今までも運動療法をすると悪化してしまう。痛みを誘発せずに、下半身の筋力をつける運動を見つけたい。
性格は活動的で、夢中になり興奮しやすい為、何か動揺するようなことがあると、下腹が虚していて、気が上りやすく上に症状が出やすいのだと思う。首を痛めたり、転倒により、首や後頭部に瘀血があると思われ、本等を読む姿勢でも凝りやすく頭重等出てくるので、長時間しないように、姿勢も気をつけてもらっている。それとは別に、便秘気味で頭重等の症状が出る時は、陽明病のように上衝するのかと思う。普段は便がたまっている感じはうけず、それに対する治療ができなかった。


熱なのか冷えなのか、お腹や他の部分の所見で見逃しているところはないのか、お腹の状態と膝の状態の関連性、治療の妥当性などについて検討しました。
一回一回の治療だけではなく、初回、次回、その次、、、と進めていくにつれ、確信を持って治療に当たって行けるかどうかは、「仮説」&「検証」が大切だと感じました。

自分のところにこの患者さんが来たらどうするか…と本気でイメージして症例検討に参加することで、「ふーん。そういう症例があったのか。」と聞いて終わってしまうより断然沢山の学びがあると感じます。

 

又、前之園先生から、「臨床で壁にぶつかった時は、指導者の先生にどんどん質問して下さい。」との有難いお言葉がありました。
質問のベースになる準備、整理をするということが大切ですが、どんどん質問していきましょう!


4.実技稽古

中伝同士、初伝同士が組み稽古を行いました。
この時間に技術的なことはもちろん、臨床で困っていることなどの質問、相談に乗って頂くこともできます。


(文責:中川)

| ◇東京月例会 | 14:45 | - | -
1月月例会


明日には大寒を迎える、底冷えの1月19日(日)、七倉会館で今年最初となる1月の月例会が行われました。



1 静坐


心を鎮めて自分と向き合います。(今回はとてもお小さい参加者もいらっしゃいました。大変聡明で、場の空気に馴染んでいらして先が楽しみです)



2 症例検討会 牛尾先生


内容は個人情報保護のため割愛させて頂きます。


3 講話 大浦先生


本日は打鍼の実演がありました。



まず最初に筋肉の緊張状態を図る測定器を使って患部の状態を把握します。その後、遠方の、患部に関連のあるところから邪気を散らし、筋肉の拘攣をゆるめ、患部を調えます。





皆さん打鍼の痛みの感覚はまちまち。けれど一様に筋肉の緊張の数値が下がったり、あるいは虚していたところは逆に皮膚の奥の硬結が浮かび上がって数値が上がったりと、大きな変化が見られました。

総じて今回の実演で、つなみ鍼と同様に打鍼にも気を通すという意味があったことを実証されました。


4 実技稽古


本日も、入門、初伝、中伝各自がそれぞれの課題と向き合い、有意義な稽古が行われました。



諸先生方の日々の研鑽を学ばせていただき、それが自らの気付きにつながる。回を重ねるごとに新たな発見のある、実りの多い月例会であることを再認識した一日でした。


(文責:小池奈美)


| ◇東京月例会 | 18:32 | - | -
12月 東京月例会

 

 寒さもひとしお身にしみる頃となった12月15日(日)、根津 七倉会館において今年最後の東京月例会が行われました。

 

 

 

1 静坐

 

 身息心の調和につとめます。

 

 

2   報告

 

 

 災害鍼灸マッサージプロジェクトの代表である三輪先生より、募金や活動にご協力いただいた方々への感謝と、現在の活動状況などの報告がありました。

 

 

3  講話  安田無観先生

 

 

 

 患者さんに行っている治療について語られました。

 普段、使用している道具、治療の中で重点においている3つのポイント、最近は経絡について考えているなど、多くの事を講義していただきました。どのような眼目で治療にのぞまれ、今の形となったのか、初学の自分たちにはとても参考になるお話しでした。

 

 

4  臨床検討会  中川由紀先生

 

 

 今回の臨床検討会は普段とは違う質問形式となり、個人的には今までより考えさせられる、有意義な検討会でした。

 残業ながら今回の内容は個人情報保護の為に割愛させていただきます。来年の機関誌20号に掲載予定です。

 

 

5  実技稽古

 

 初伝、中伝者が混じり合いながら、実技の稽古を行いました。

 

 

6  忘年会

 

 それぞれのテーブルに指導者の先生方が座り、入門、初伝、中伝者が時間で回り、普段は聞けないお話しや、お酒を酌み交わす楽しいひと時でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 大浦先生による三本締めで、お開きとなりました。

 

 

 

(文責:中野)

 

| ◇東京月例会 | 16:57 | - | -
11月 東京月例会
立冬を過ぎ寒さが忍び寄る11月17日、根津の七倉会館で東京月例会が行われました。

1.静座
月例会の最初は皆一同静座をします。つい考え事をしてしまい、いつのまにか呼吸が浅くなっていることに気づきます。

2.講話
「症例検討について感じること」前之園空観先生

本日の講話は前之園先生の経験した症例を元に身体のイメージ図と治療方針を各々考えました。
治療の決めては患者の全体像を捉えどこに治療のポイントを置くのかが要になると思います。それには基本の型を身につけて、瞬時に頭の中で患者のイメージ図を描き、判断する力が必要だと感じました。指導者の先生方の邪の見つけ方が三者三様である所も興味深い点でした。
また、症例検討会でよく耳にしていた‘’軽めに治療する‘’の意味は、大きく毒が揺さぶられることのないように、ということでした。確かに、単に浅く刺せばいいと安易に考えてしまいがちです。一つ一つの言葉を取っても勉強になることばかりでした。

3.症例検討
「左下肢痛の改善後に脳出血を起こした症例」森 勝先生

森先生の症例発表は痛みから歩行困難となった患者の患部の邪を捉え、邪熱を取ることで歩行が改善したという一例でした。
鍼道発秘の脚気の治療を参考に、と言うことでしたがなるほど、こういう所で使えるのか、と目から鱗が落ちました。四部録を臨床に活かしてこそ勉強する意味があると染々感じました。

4.実技稽古
各々の課題をクリアすべく指導者の下、相対練習を行いました。

5.終わりに
今回、野田先生が中伝に昇進されました。おめでとうございます(^^)

(文責:溝口)
| ◇東京月例会 | 18:15 | - | -
10月 東京月例会

1.静坐

坐禅、姿勢を整え、呼吸を整え、心を整えます。

いやしの道 月例会20191020静坐.jpg
 

 

2.講話

 石井 道観 先生

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万病一風的治療の中には邪や毒というものが出てくる。邪のわからない人は結構いるが、邪がわからいと万病一風論的な治療ができないかというとそうではない。最初は邪がわからない。わからないヒトは頭を使う。「学・術・道 三位一体」といやしの道協会ではいう。

「道」はそのひとの境涯を深めていくこと。各自で努力してもらう。

「学」と「術」も各自で努力してもらうが、「術」の部分で邪がわかるヒトとわからないヒトとでは少し差が出てくる。でも。それを補うのは「学」である。

四部録が富士山図の底辺の重要なところになるが、いやしの道協会ではほかにも学ばなければならないことがある。そういうものを一生懸命学んで、四部録をベースにして、

傷寒論にもでてくるように患者の状態をイメージする。邪毒が手で触ってよくわからなくても、脈診・腹診・問診をすれば患者の邪毒がどの辺あってどういう悪さをしているかいうのがイメージできるようになる。そのイメージを作れるようになってほしい。

 

万病一風論では全くの健康状態は「無」。そこから変異すると「風」が起きる。「風」とは「寒」、「熱」の状態で見ることができる。その「寒」と「熱」の下に「邪」と「毒」がある。ということは「寒」と「熱」を見ていけば理解できるはず。患者の身体を基本の型にのっとって診察していけば患者の寒と熱のあり様はわかる。

「虚」と「実」もさわれば硬いのか柔らかいのかわかる。硬いのか柔らかいのは、温かいのか冷たいのかそれを触って確認して、それを頭の中で四部録に照らし合わせて患者の状態をイメージしていけるようになる。イメージさえできればあとは、冷えているものは温まるように、熱いものは冷めるように、虚しているところは充実するように、実しているところはその実を弱めるように鍼をしていけばいい。

 

次に問題になるのは実際に鍼を刺すときに、邪がわからいとできないのかということ。

邪がわからなくても、最初は物理的な感覚でできる。鍼を刺していって硬いものに当たったらそれが柔らかくなるように、虚していてズブズブのところは雀琢、撚鍼を繰り返しながらそこが充実してくるようにやっていけば、物理的な刺激で手の内をきちんとしていけば患者の身体は変わっていく。

実際の患者の治療をしているときにいちいち患者に響きましたかと聞くのは難しいので、このような月例会の場で、実技を指導者に教えてもらう時に、患者役のヒトに自分の物理的な感覚がどのように響いているかというのは聞けば教えてくれる。実際に自分の手の内がどうなっているのか、正しいのか、正しくないのかを自分で磨きながらやっていけば手の内もだんだん入ってくる。それを繰り返しながら、診察するときや鍼をするときでも、単なる物理的な寒熱や強い弱いや硬い柔らかいを感じ取っているだけではなく、その時にそれ以外で何か感じるのかを、心を砕いて意識してやっていくとだんだんと邪というのを感じられるようになってくる。

ただ、足が速いひとと遅い人がいるように、邪に敏感な人もいれば、鈍感な人もいる。100mを15秒でしか走れない人が、9秒台で走れる人に追いつけるかというとそれはない。鈍感な人は敏感な人に比べればいつまでたっても鈍感。でも感じられるかということが大事なので、邪が少しでもそのヒト本人のとらえ方で感じられるようになれば臨床が変わってくると思うので、そこはあきらめずにやってほしい。

この中で、寒と熱、虚と実と分けたが、これは間違ってほしくないのは絶対的な寒や絶対的な熱ではなく、そのヒトの身体を触っていったとき、こことここを比べるとこっちの方が冷たい、こっちのほうが熱いという相対的なものなので、比べてみてどうかということで判断していってほしい。

 

最初は物理的な感覚を指標にやっていた。たぶん10年くらいは邪毒がわからなかったと思う。正直に言うと、触った時の邪に関してはいまでもほぼわからない。ただ、胸の邪とか心煩とかはわかる。お腹に関していうと、今でも少し心もとない。

ただ、そんな中で初めて、「あ、これがそうなのかな」ってわかり始めたのは手で触っている時じゃなくて鍼を刺している時。これもヒトによって違うと思うけど、本当は押手で感じるのがいい。押手で患者の気の状態がどうなっているのかっていうのを、変化がわかるのが一番いい。私は一生懸命やっていくうちに刺し手の方で感じた。先輩に確認してもらいながら、観風先生に確認してもらいながら、段々と常に感じられるようになった。今はこっち(押手)でも少しわかるようになってきた。でもそれは不思議と私の場合は、鍼をするとわかる。鍼をしないときはほぼわからない。

それでどうするかというと、さっきの患者のイメージ。この患者の毒がきっとこの辺にあるだろう、それによって邪がこの辺にも来ているだろう。それで患者の症状がきっと出ているのだろうという判断をして、鍼をする。実際に鍼をしてみて、邪を感じれば「ああ、あっているな」。そしてその邪が少なくなり、症状が緩和されればそれで間違いなかった。逆に言うと、刺して手ごたえがなければ、このイメージ自体が間違っていた。だからもう一回やり直さないといけない。それを繰り返しやっていけが精度は上がっていく。

 

私が観風先生のところに入って一番いいなと思えたのは、邪毒に関していっているところではなくて、西洋医学も東洋医学もどちらも万病一風論で説明できるというところに一番惹かれた。これだったら西洋医学のことも説明がつく。自分のなかで消化して一緒にやっていけると思った。

あとはやるしかない。よく言っていたのは、「背水の陣でやるしかない。この後はない。」という覚悟を持てるかどうか。その覚悟を持つというのはツラい。ツラいけれどもそれがあったから、ここまでこられた。そんな覚悟なんかなくて続けていって手の内を覚えていけるのが、ホントは一番ハッピーだと思う。けど、なかなかできない。

それぞれの人生、各々の人生の中で持つ覚悟というのはきっとあると思うので、その覚悟をどれだけ持てるかということだと思いう。

 

 

3.症例検討会

木村克彦 先生

「不整脈に対する鍼灸治療の試み」

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いやしの道 月例会20191020症例検討2.jpg

 

【はじめに】今年五月の定期健康診断で経過観察が続いていた不整脈が、要検査になったことで鍼灸による治療を開始した患者の経過を報告し考察をする。元々あった腰痛や肩関節に対する治療を並行して行った。

 

【患者像】六十代。主訴は不整脈。若い頃から右脚ブロックがあり、健康診断で引っかかることがあったが経過観察で済んでいた。今年の検診では脈が飛ぶ回数が増えた為、要検査となった。日常生活に支障はない。肩関節の疲れと痛み、腰痛の随伴症状がある。

【切診】脈:右>左、太く強めやや数。一分間に数回、脈が飛ぶ。間隔は不規則。 

【望診】舌:舌先紅、微黄苔。

【腹診】胸部の熱が強い、季肋部・心下部・腹直筋硬い、下焦の虚。

【候背診】肩甲間部に熱感がある。

【診断】季肋部のつまりにより胸に気血が滞り、下焦の虚からの上衝と相まって胸部の熱が強まり心臓の誤作動になった。

【治療方針】胸背部の熱をとる。腹状の改善をさせる。

【治療】寸六三番使用。心包経引き鍼。下焦の虚を補う。腹直筋・両季肋部の硬さに雀啄と撚鍼。胸・肩甲間部の熱を瀉すため散鍼。心包経引き鍼。

※上記の治療を基本としてその後に、適宜肩関節痛、腰痛の治療を加えた。

【まとめ】患者の症状の変化は、脈の飛び方やリズムの変化、患者の自動血圧計測定時のエラーを指標に観察した。

〇腹診時に硬さでみていたことが、今回の治療の迷走に繋がった。虚実寒熱毒邪で観れていれば、初期の段階でシンプルに整理できたと思われる。上腹部と胸部の関連を季肋部の痞えによる胸部の気血の滞りと捉えていたが、胸部の熱が波及して季肋部・心下部に影響していると途中から捉え治し施術した。しかし、胸部の熱以外の腹状は一定のパターンがないように見えるため、胸部の熱とその他の腹症との関連性は不明である。第五診の腹状から推測すると二連休後に胸部以外の腹状では顕著なものがみられないことから、仕事中の姿勢も影響していると考えられる。

〇今後、胸部の熱量とその他の腹症との関連性や腹部の寒の存在、肩関節と腰痛との関連性を観察していきたい。

 

 

4.実技稽古

今月は新しく入会された方も多く参加されました。

(文責:野田)

| ◇東京月例会 | 22:22 | - | -
8月 東京月例会

暑さの続く東京ですが、月例会が今月も七倉会館で行われました。


1. 静坐


2. 山野鵬観先生による講話

理学療法士である山野先生から体幹への効果的で安全なストレッチをご指導頂きました。

内転筋、骨盤底筋、腹横筋などに無理なく負荷をかけ高齢の方にもその方に合わせた効果を出す方法を教えて頂きました。

上虚下実のために必要なトレーニングにもなり、毎日の積み重ねとして取り入れたい内容となっていました。


3. 症例検討会

伊藤翠観先生による潰瘍性大腸炎の治療の症例を発表頂きました。


自己免疫疾患の方への治療は【胸中の邪】【腹中の虚寒】【女性の場合瘀血】に注目していくとのことでした。

今回の事例では胸中の邪があまり感じられないということでしたが発症時期が12年前であり当時はあっても今はないことが考えられるということでした。同じ病気でも病期により邪の表れ方が異なることが勉強になりました。

ストレスの有無の問診ひとつにしても詳細な情報収集の大切さがある反面どこまで切り込むかの難しさを感じました。

そして患者さん自身の病識の自覚と養生指導も大切で大事な治療であることを学びました。


4.実技稽古



来月はいよいよ合宿となります。

皆様体調に気をつけて元気でお会いしましょう。


月例会では横田観風先生の『鍼と禅』が購入出来ました。

大切に拝読します。


(文責 福永)


| ◇東京月例会 | 20:33 | - | -
7月 東京月例会

7月21日、梅雨明けが待ち遠しいこの頃です。

根津の七倉会館にて東京月例会が行われました。

 

1.静坐

 身息心の調和。息を整えて静かに坐ります。

 

2.講話  海野流観 先生               
 「お灸の役割」                

 

   普段の治療で鍼とお灸をやっているが、どういう基準でどの様な順番でどこにお灸をしてどこにお灸をしないのか、鍼との組み合わせを十数年前初めて助手を持った時質問されました。これを今日お話したいとおもいます。

   鍼とお灸が喧嘩しないように鍼がメインならそれを邪魔しないように、補うようにお灸をする。うちは治療時間は30分なので、患者さんの要望に応えながら治療の組み立てを先急後緩だったり考えながらやります。

 

 

お灸と鍼が喧嘩しないように、補の灸、瀉の灸、補の鍼、瀉の鍼と組み合わせて治療していきます。

具体的な症例を交えて講義してくださいました。

 

お椀灸

底の平らな素焼きの器に荒艾をお団子状にまるめて点火します。

その器の下には新聞紙1枚たたんで水に濡らし、さらにその下に

フェイスタオルを敷き、湿と熱をいれます。

冷えたお腹の方にはとてもききます。

ただ気持ちよく寝てしまう患者さんもいて、そんな時無意識で

手が動いたり、寝返りを打つようなこともあるので注意してみてなくては

いけません。

 

 

お腹の上にこの様に置きます。

荒艾だけ燃やすと煙がひどく、軽減する目的で灰をかけます。

蒸し焼き状態で煙は減ります。

お腹が冷えて虚している方にとても効果があったのですが、治療院は

ビルの一室なので煙のクレームがあり現在はしていません。

 

モデルの方は、お腹から腰まで熱くなり気持ち良かったそうです。

 

 

 

 

 

3.症例報告

 

中伝、堀 麻里先生の発表でした。

 

 

 

 

 

 

4.実技稽古 

 

 

5.連絡事項

 

・いやしの道創始者の横田観風先生のご著書「鍼と禅」春秋社から出版されました。

 

 

・合宿の申込締切は7月末です。詳しくは7月2日のブログをご覧下さい。

 

 

(文責  酒井)

| ◇東京月例会 | 02:20 | - | -
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