いやしの道協会ブログ

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4月 東京月例会

1.静坐
坐禅、正座で心を整えます。三輪先生から、「何があっても動じてないように」とのお言葉。

 

2.講話  朽名 宗観先生
「ことばが『養生』する 〜アメリカ先住民の口承詩を例にして〜」

 

 

「養生」とは「生を養う」「いのちを養う」ということです。
なので、「ことばが『養生』する」というのは、ことばがいのちを養うということ。
ことばがいのちを養うような力を与えていくというのは、どういうことなのか。
この時間では、それを、アメリカ先住民の口承詩を見ながら考えていきます。

「講話」というのは、鍼灸治療の技術的なことだけではなく「いやしとは何か」「いやしというのはどういうものなのか」を考えていくための時間でもあります。

 

そもそも日本の古方漢方家というのは半分以上が儒学者でした。吉益東洞も、山脇東洋もそうです。
儒学の基本科目は詩、書、礼、楽の4つ。
詩と音楽が必須だというのは意外ではありませんか?

詩で学ぶのは、中国の最も古い漢詩を集めた『詩経』で、日本で言うと『万葉集』にあたるものです。
そして、『詩経』を伝承していったのは瞽師(こし)という盲目の楽師でした。つまり、口承であったのです。
古代のリズムに乗って、耳から入ってくることばとして、学んでいたのです。

一方、北アメリカ先住民は、19世紀にアメリカ合衆国によって奪われ支配されるまで、一万五千年以上にわたって無文字文化を継承してきました。彼らの様々な知恵を伝えていくために数々の口承詩がありました。
それを見ていくことで、『詩経』を伝承してきた様が感じられるのではないか…。
ということで、色々な例を挙げていただきました。

 

●音声言語由来の心と文字言語由来の心
精神科医・神田橋條治先生は、文字言語を持たない人には心身症はいない、との説を唱えられているそうです。
音声言語由来の心(心1)は、生理的な世界と一致した精神機能であり、
文字言語由来の心(心2)は生理的な世界と切り離されて、抽象性が高くなり、頭との親和性が高いそうです。
文字言語由来の心(心2)が音声言語由来の心(心1)にプレッシャーをかけることが、心身症を招く原因となるというのです。
現代社会で生きていくためには、もちろん文字言語由来の心(心2)も重要ですが、音声言語由来の心(心1)を充実させていくことで、バランスをとっていくのが良いのではないか。とのことです。

 

●今回紹介してくださった色々な例
・「ヴィジョン・クエスト」の実際〜スー族のメディスンマン レイム・ディアーの場合〜
・北アメリカ先住民のことば 若い戦いの神の歌(ナバホ族)
・子どもの訓練(ルーサー・スタンディング・ベア)(ラコタ族)
・『平成狸合戦ぽんぽこ』

『平成狸合戦ぽんぽこ』にそんな深い意味があるとは…。是非、観てみようと思いました!

 

 

3・症例検討会 井上 泰観先生
「十月になると起こる腰痛」
今月は、関西支部の井上先生がいらしてくださいました。

 


【はじめに】これは十月になると腰痛を起こす患者で、自分では意図しない治り方をした症例となる。
【患者】二十一歳男性。身長一七〇センチ程。やせ型。鉄工所勤務。
【初診】平成二十九年十月五日。
【主訴】腰の痛み。
【現病歴】二週間ほど前から腰の痛みが起こった。腰痛になる様なこころあたりはなく、風邪を引いた覚えもない。痛みは最初に比べて強くなっている。痛みは左右両方だが、左の方がより痛い。昨年、初めてこの時期に今回のような腰の痛みが起こったが、その時は整体にいって痛みが無くなった。それで今回もいってみたものの改善が見られず鍼灸治療を受けてみたいと来院。病院で検査は受けておりMRIでは異常なく原因は不明と診断された。痛みのせいで仕事を二週間休んでいる。
【既往歴】特になし。
【増悪因子】歩行時に痛み、治療院でベッドに向かう時もゆっくりそろそろと歩いている。特に階段はつらい。また動かなくても同じ姿勢で二十分ほど横になったり座ったりしているだけで痛くなる。前屈、後屈など腰の運動はほとんどできない。

【診察所見】
〈問診〉食欲あり。二便異常なし。睡眠中に寝返り時の腰の痛みで、二回ほど目が覚める。足の冷えあり。
〈脈状〉実、数。尺はやや虚。大きな左右差は無し。
〈舌状〉舌尖紅。舌下静脈怒張。舌を出すときにふるえており、小さくペロッと舌の先のほうしか出せない。
〈腹状〉腹直筋の拘攣あり。また胸から臍あたり(主に右)にかけて熱くザワザワした感じがする。心下部はやや硬いが指は入る。下焦はやや虚。押すとくすぐったがる。
〈背候診〉肩から肩甲間部にかけては皮膚がザラザラして赤みを帯びたまだら模様っぽく細絡が多い。T10からL3あたりにかけて左右緊張していて熱感がある。痛みの最も強い左の腎兪あたりは熱くビリビリとしている。

【診断】主訴の腰の状態以外で気になったのは胸部から腹部にかけての熱感と舌診時の舌の出方やふるえ。腰の状態の悪さに比べて胸部は熱っぽいもののそこまでビリビリしているわけではないが、この胸の邪熱が腰に波及して痛みを起こしているのかもしれない。舌のふるえは初めての鍼灸治療で緊張している可能性も考えた。これらをふまえ最初の診断では病のメカニズムの第五段階とした。

【治療方針】まずは腰部の邪熱を除き、筋の緊張をゆるめて循環を促していく。これは腹部からもアプローチしていく。それとともに胸から腹にかけての邪を散じていく。

【治療経過】治療は寸六、三番のステンレス鍼で行う。鍼灸治療は初めてという事なので、様子をみながら軽めの刺激で始めていく。まずは仰臥位で内関から気を手に引く。次に散鍼で胸腹の邪を散じる。次に腹部の圧痛のあるスジバリを二,三ミリ程度の深さで、撚鍼、雀啄してゆるめていく。このとき左天枢辺りでビリッと邪気を感じる。
 次に伏臥位にて、一番痛みの強い左腎兪辺りを中心にして腰部全体に散鍼、切皮を繰り返し邪熱を瀉していく。この段階で腰全体にあった邪はほとんど無くなるが、左腎兪辺だけに限局して残っている(十→六)。こののち足に気を引き温めるために湧泉に半米粒大の透熱灸を三壮する。
 ここで腰を動かしてもらうと、左に痛みはあるものの可動域は拡がっており(前屈三十度→六十度、後屈は変化なし)腰が軽くなったと言う。立位で右後谿を使って運動鍼をして終了。
 治療後に一緒に来ていた父親と話していると、「精神的な問題ではないか」という。舌の出し方をみてもその可能性はあるなあ、と思いつつも時間もなくそれ以上は話さなかった。

 

・第二診(十月十日)治療効果が続かなかったのか、期待ほどではなかったのかわからないが、二日ほど前に整体に再び行き、逆に腰の状態が悪化してしまったという。痛みの範囲や強さはほぼ初診時に戻っている。治療は基本的に前回と同じだが、左腰には前回よりもやや深めに刺して邪を引きぬくようにしていく。また邪を去る目的で左腰に刺絡を行う。治療後は左腎兪辺を除けば楽だという。腰の可動域も前回同様拡がり、歩行も五割くらいは良くなっているように見える。
治療後に再び父親と話すとストレスの原因は秋祭りの年少者への太鼓の指導役になったからではないかと言っている。これは昨年から役についているらしい。患者の住んでいる地域の秋祭りは仕事を休んで参加するほど盛んで、指導役は責任重大だそうである。

 

・第六診(十月二十四日)二日前は秋祭り当日で腰の調子は良く、当然神輿は担げないが無事に参加はできたという。しかし翌日から再び腰の痛みが悪化。

 

・第七診(十月三十日)腰は痛いが夜がよく眠れるようになったという。また会社にも出勤するようになった。左腰の邪はあいかわらず強い。

 

・第八診(十一月十一日)会社で紹介された接骨院に行ってから腰の状態が悪化し、再び夜に痛みで目が覚めるようになった。左天枢に圧痛あり。治療は同じく胸腹と腰部を中心に行う。またこの時から側臥位にて左腰へ十分ほど置鍼を加える。

 

・第九診(十一月十五日)少し歩くのが楽になってきた。置鍼中はよく眠っている。前屈以外の腰の動きは改善している。

 

・第十一診(十一月二十八日)腰の痛みがかなり改善している。前回もいつもと同じような治療をしたのだが痛みは左腰の一部分のみで、初診の状態からすると三割程度になっている感じがする。会社での残業もするようになった。
 治療後に父親に何か変わったことがあったのかと聞くと、心療内科でもらった抗うつ剤を二週間ほど前から服用していると聞かされる。昨年の腰痛時もその薬を飲みはじめて良くなってきたそうだ。心療内科には日頃から通っているわけではないという。最初の問診時には整体に行って治ったと言っていたのだが。

 

・第十二診(十二月十二日)調子はよく腰の痛みはほとんどない。最初の痛みに比べると一割程度か。やや遠方から来られており治療のために仕事を早退しなくてはいけないことと、父親による送迎が大変なこともあり、ここで治療は終了となる。

 

【考察】第十一診で腰痛が劇的に良くなっていた。もちろんそれまでの鍼灸治療の効果もあったとは思うのだが、腰の症状が良くなったタイミングと抗うつ剤を服用しだしたタイミングが同じだったのは精神面の状態が腰に影響していたのだろう。最初は病のメカニズムの第五段階で胸の毒が腰部に影響を及ぼしたのかと考えた。しかし胸に触れた時の邪は毒性化増大しているというような特別な感じはせず散鍼でいつもすっきりしていた。だとすれば第五段階ではなく所生病的是動病だったのか。祭りの指導役というストレスを受けた時に胸にあった毒が動き、そこから発生した邪が腰痛を起こしたとも考えられる。
 私自身の課題としては、あまり症状に変化が無く壁にぶつかっている気持ちになってしまったことがある。その焦りは患者に伝わっていただろうし、それが他の治療にも手を出させた一因でもあるのだろう。あとは胸の毒による所生的是動病として肩甲間部の触診をもっと細かく見ておけば、なにか治療のポイントがあったかもしれない。肩背部への刺絡もしておけばよかったかと今更ながら思う。

 

【質疑応答】
・(質)腰痛ということなので、一般的な診断、例えば、棘突起間、脊際、一行線、二行線の圧痛や、腸骨稜の際、仙腸関節の圧痛などはどうでしたか?
→(回)SLRなどは実施したが、病因でMRI検査をして異常がなかったということで、そこまで詳しくみていません。
→(質)圧痛点の分布とか、腰痛の原因が筋肉由来か関節由来か、障害部位が具体的にどこなのか…。痛いところが痛みの元なのか、原因は他にあるのかは痛いところを圧せば分かると思うのですが。
→(回)圧したとは思うのですが、特筆すべきことはなかったと思います。
→(質)ということは、痛い箇所が原因ではなかったということではないですか?
→(回)痛い箇所は実している感じが強かったので、あまり圧せる感じではなく、そんなに圧せていません。ただ、触った感じ、そこが一番邪が多いというか強かったです。
→(質)悪いところに鍼すれば良いわけですが、「どこが悪いところなのか」というのをはっきりさせないと、「悪いところに鍼する」ということが難しいと思います。

 

・(質)お肉とかお酒を取らないということですが、胃腸の弱いようなところもありますか?
→(回)あると思います。

 

・(質)胃腸の弱さによる症状は何かありましたか?
→(回)特に症状があるわけではないが、強くはなさそう、という感じです。

 

・(質)お祭りには参加できたとのことですが、会社は依然として休んでいたのですか?
→(回)はい。休んでました。
→(質)太鼓を打つこともできたのですか?
→(回)ずっと打つわけではなく、やっている人達を見回るような感じです。
→(質)この時の痛みの度合いは、出られる程度に治まっていたということですか?
→(回)一日中動き回っていたそうです。

 

・(質)患者のお父さんから精神的な問題かもしれないということを聞いてから、何か変えましたか?
→(回)こちらからは話を投げかけてみて、話したかったら話してもらえるようには心掛けていた。実際の治療においては同じです。邪を見て、それを抜いていくという。

 

・(質)初診時に、ゆっくりそろそろ歩くという様子がありますが、会社に行けるようになった時もその状態だったのですか?
→(回)書いていないのですが、3診目には普通に歩けるようになっていました。
→(質)それは是非書いて欲しい情報です。明確な改善の情報なので。
→(回)すみません。

 

・(質)抗うつ剤はいつ飲み始めたのですか?
→(回)明確にいつとは聞いていないです。
→(質)大体9診の頃ですかね?

 

・(質)心療内科に行くということは、よっぽどのことだと思うのですが、不眠があったり他に何かあったのですか?
→(回)特にある感じはないです。

 

・(質)左腰の邪は、症状が良くなっても変わらなかったのですか?
→(回)左腰の邪だけは、ずっとこんこんと沸き出してくるように、ずっと変わらずありました。
→(質)かなり良くなった11診の時もですか?
→(回)11診の時は、あるけれどもかなりましになっていました。
→(質)左腰の邪が腰痛のポイントだということは間違いないという感じですか?
→(回)そう思いました。

 

・(質)ガスの感じとかはどうでしたか?奥の方触るのかわいそうだな、という感じで触らなかったかもしれないのですが、大棗のすじばりとかはありましたか?
→(回)ガスっぽさは感じませんでした。特に水毒で冷たいことろも感じませんでした。

 

・(質)初診時に「左天枢辺りでビリッと邪気を感じる。」とあり、又、8診に「左天枢に圧痛あり。」とある。これがポイントなんじゃないかなと思うのです。左腰の邪気をとってもとっても沸き出してくるというのは、奥の方からどんどん出ていたのではないかと思うのですが、いかがでしょうか?
→(回)初診でビリッと来たので、「大分抜けたかな」と思ったのですが、その後の経過を見ると抜けてなかったのだと思います。そこに毒があって、そこから邪が出てたのかなと今は思います。

 

・(質)診断のところで胸の邪熱が波及して腰に痛みを起こしたと書かれています。また、抗うつ剤が効くということを考えても胸の邪熱が関係していたと考えられるのですが、胸の邪熱の変化についてはどうですか?
→(回)最初の頃は熱い感じで、2、3回治療していくうちにグッと減りました。

 

などなど、ここに書ききれないほど活発な質疑応答がありました。
井上先生、ありがとうございました。


4・実技稽古
今月は中伝同士、初伝同士での稽古です。

 


5・連絡事項
・指導者になられた伊藤 翠観(すいかん)先生に認定証が授与されました。

 

おめでとうございます!

 

 

(文責:中川)

| 例会 | 16:43 | - | -
4月 初伝フォローアップ講座

新講座である「初伝フォローアップ講座」第一回目が4月15日(日)に開講されました。この「初伝フォローアップ講座」第一期の4月〜10月(9月休講)は、「万病一風的治療に活かす西洋医学」をテーマとし、初伝入会者にとって有用なテーマが沢山盛り込まれた内容となっております。そして、その最初となる4月のテーマは堀雅観先生による「総論・腰痛・下肢症状」でした。

 

1「傷寒論素読」

まずは、万病一風的治療を学ぶ上で不可欠な基礎となる傷寒論の素読から。本日は、1章・2章を素読しました。

 

 

2「万病一風的治療に活かす西洋医学 〜総論・腰痛・下肢症状〜」

堀雅観先生の、これまでの西洋医学の学びと経験を拝聴しながら、実際にどのように東洋医学と結び付けていくのかお話頂きました。検査法などを使って西洋医学的見地でも症状が限局できた方が、生きたツボの精度がより発揮でき、治療効果が高められるとのことです。

 

骨模型を使っての、わかりやすい説明。骨の構造がよくわかり、痛みの箇所を確認するだけなく、鍼をアプローチしてくうえでも重要となります。

 

 

今回は、椎間板性腰痛、椎間関節性腰痛、分離症、脊椎圧迫骨折、仙腸関節障害、股関節障害、椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症、閉塞性動脈疾患等の、実際の検査法のやり方、並びに、どうすると痛みが出る、出ない等の姿位などを実際にデモンストレーションを行いながらご説明頂きました。


検査法は、学校の授業でも習いますが、何となくで終わってしまうことが多く、いざ患者さんにやってみよう!と思っても、どうやるのかわからない、ということが多いのでは?と思います。今回は、実際に痛みがある人に行う場合の気を付け方、押し方の強弱、角度なども細かに説明して頂き、実際に患者さんに行う時のイメージが広がりました。


印象的だったのは、副会長メンバーの方々の脊椎圧迫骨折の患者さんの痛みの出方のデモンストレーション。仰向け、うつ伏せの姿勢は大丈夫でも、寝返りなどで腰部にひねりが加わった瞬間「イタっ!イタタ!は〜・・・」と痛みが走るそうで、副会長メンバー口を揃えて「そうそう!」と頷きあっていました。臨床経験の長い講師陣の生の声など、机上論で終わらないライブ感のある講義内容で、明日からの臨床に活かせる内容が盛り沢山でした!


さて、次回の「初伝フォローアップ講座」は、5月20日(日)10時〜七倉会館です。テーマは『腰痛・下肢症状』の続きと『頚肩部痛・上肢症状』です。

 

初めて参加される方のみ、下記のアンケートフォームからお申込みください(2回目の方はお申込みは不要です)。


https://goo.gl/forms/dXVMEpPddjLlPoAi2

 

対象は初伝・入門講座を修了した会員のみとなります。資料を用意する都合上、5/13(日)までにご回答いただけると助かります。

 

文責:堀麻里

| 初伝フォローアップ講座 | 17:00 | - | -
3月 東洋医学と養生の会

3月25日、京都の栖賢寺にて「東洋医学と養生の会」が開催されました。

 

第一部: 坐禅

和尚様のご指導のもと、観音堂にて坐禅をしました。

 

 

第二部: 作務

草引きをしました。

 

 

第三部: 昼食

特別に「春の養生弁当」を皆でいただきました。

 

第四部: 養生の話

今月は江戸時代の文献を中心に、食養生の話を紹介いたしました。

食事のタイミングがバラバラだと、体調も狂ってくる、という体験を多くの方がされていました。

 

第五部: 気功

 

第六部: 鍼灸治療

一般参加の方々を治療させていただきました。

 

次回は、4月22日、京都の心耳庵にて開催予定です。

 

(文責:村田)

| 東洋医学と養生の会 | 21:53 | - | -
4月 関西支部

48日(日)大阪府高槻市芥川東部会館にて

関西支部研修会が行われました。

 

1000〜 自由稽古・経絡流注講義

各自で自主稽古の時間。

 

別のお部屋では基礎講座として石部先生の『経絡流注講義』も行われています。

 

 

1100〜 腹診

今回はペアで腹診をしながら鍼をしてお腹の状態が変わるかもみました。

 

 

 

1210〜 『傷寒論真髄』165章〜175章まで(村田先生)

今回は「大柴胡湯証」「半夏瀉心湯証」「瓜蔕散証」「白虎加人参湯証」

「黄芩湯証」「黄芩加半夏生姜湯証」「黄連湯証」「桂枝附子湯証」

「桂枝附子去桂枝加白朮湯証」「甘草附子湯証」でした。

模式図を見ながら、どういう状態なのかということを解説していただきました。

胸の結ぼれ、みぞおちの痞えの証にも色々なバリエーションがあります。

それぞれの違い、見分け方、どのような症状の時に使われるか、

鍼灸で治療をする場合のポイントなどのお話がありました。

 

 

 

1310〜 昼食

今日のメインは「玄米小豆粥」

 

なかなか難しい水の量と火加減。

今回は多すぎた少なすぎたと言いながら。

でも毎回美味しく仕上がります。持ち寄りの1品とともに。

 

 

1400〜 基本の型・チェックシート

基本の型を指導者の先生にチェックしていただき

それぞれの課題と向き合います。

 

 

ぶれない軸の訓練など。

 

 

1500〜 『杉山真伝流臨床指南』(玉水先生)

『杉山真伝流臨床指南』の「心成」と「渾化」の章を読みました。

それに合わせて「虚実」と「補瀉」について、それぞれの概念や

先生方がどのようにとらえているかということを学びました。

ただ、理屈だけで決めないこと、実際に鍼をしてみてどうなのか

という感覚を大事にすること、というお話もありました。

 

 

 

1610〜 丹田呼吸と身体づくり

今回は初めて座る人もいますが、自由に座ります。

静かに整える時間。

 

 

 

1640〜 治療と課題の発見

主訴を聞きながら実践稽古。

ペアになった人の感受性に合わせた気持ちのよい鍼が打てるように。

貴重な意見を伺える場です。

 

 

 

1740〜 振り返りの会

今回は初参加の方もお久しぶりの再会の方もいらっしゃり

新鮮で嬉しい会となりました。

また次回もお会い出来ますように。

 

 

今日はどんな味かな、と毎回楽しみな漢方薬の試飲。

 

今回は「木防巳去石膏加茯苓芒硝」でした。

心下に水毒がかたまっている時の漢方薬です。

個人的には塩気のあるモヤっとした味がしました。

半夏の味見もありました。

こちらは、しばらく経った後に喉がピリピリイガイガして

面白かったです。

 

 

関西支部研修会予定

5/13(第2日曜日)に予定しています

 

文責:竹ノ上

| 関西支部 | 16:04 | - | -
3月 東京接心会

春のお彼岸終わりの3月24日、駒込の勝林寺さんにて、東京接心会が行われました。

今年は桜の開花が早かったので、染井霊園の美しい桜が見られました。

ネコさんとじゃれていた伊藤さんと遭遇。

 

「勝林寺十八世敬岳良和尚頂相」大成道彦賛

今日のお軸は、先代住職の頂相です。

穏やかな良いお顔をされています。

 

○実技

山野先生が四国から戻ってこられて、ご指導して頂きました。これからも東京接心会に参加して頂けそうです楽しい

そして、井手内さんが今日で最後となりました悲しい場所は離れても、各々の場所で、お互いに頑張りましょう!!また合宿などでお会いできるといいですねよつばのクローバー

 

勝林寺さんから、黒豆茶とおいしいかりんとうの差し入れを頂きました。

 

○講義 朽名宗観先生

1)『鍼道発秘講義』三十、婦人の鍼 を解説して頂きました。

 嶮圓瓩觧は、合谷と、三陰交を忌むべし。」

◆崟侈腓鯊燭刺せば、孕むこと無し。余は、男と同じ。」

’タ叡罎蓮合谷を補い、三陰交を瀉すと堕胎する可能性がある。合谷は陽分(表位)の気を、三陰交は陰分(内位、特に女子胞)の気を調節するのに都合が良い。合谷を補えば、陽分の気が盛んになり、三陰交を瀉せば陰分が衰えることになり、中絶の刺法になり得る。不妊症の多くは下焦が虚しており、合谷を瀉し、三陰交を補うと不妊の治療になり得る。

∪侈腓鯊燭刺して、気を漏らして、女子胞が虚せば、妊娠することがないと言うことであり、刺し様によっては(うまく補うことができれば)、妊娠しやすくすることも可能で有る。「余は、男に同じ」とは、婦人の病症といえども、男性のそれと治療法の原則は変わらないということ。

また、月経困難症症例と不妊症について、よく処方される漢方薬と、症例をあげて説明して頂きました。

 

2)喘息の治療

今回から何回かに渡って、喘息の治療について講義をして頂きます。横田観風先生の「古方漢方を学ぶ会・講義録(漢方養生談)」(『機関誌 いやしの道 第5号』)から抜粋した資料を使って解説して頂き、その後、『名家灸選』や症例などから解説して頂く予定です。

今回は、子どもの喘息について、観風先生が子どもの身体や接触鍼の治療についてお話しされている箇所を解説して頂きました。また次回に続きます。

 

○坐禅

本堂に移動して、坐りました。

静かな中に啓策の音が響きます。

最後に般若心経を唱和しました。

 

 

来月も勝林寺さんにて、4月28日土曜日、17:30から行われます。

どうぞご参加ください。

 

(文責:坂井)

 

 

| 東京接心 | 19:26 | - | -
3月杉山真伝流勉強会

『杉山真伝流』勉強会 第149回 平成30年3月17

              講師 大浦慈観先生

◆◆◆シリーズ:『杉山流三部書』から(8)◆◆◆

今回のテーマ:『療治大概書』(腰痛・脚気・黄疸)

『十四管術』より(扣管・暁管術)

現在学んでいる「療治大概書」は杉山和一検校が京都在住の折「砭寿軒」よりこの書を

譲られ江戸に戻り鍼灸教育の塾を開くにあたりテキストとするため病名や穴名を漢字に

変えて編纂し直したものです。

 

江戸時代後期のもの紙で作られたはりこの経穴人形の大小2体。大浦先生の持ち物で

杉山神社の会館に展示する前に披露してくれました。特徴は寸法の記入が書かれている。

5色で色分けして経が引かれている。森ノ宮の医療学園のミュージアムに「砭寿軒」が

作らせた銅人形明堂図は天井に達する大きな図で等身大に作らせている。穴の場所を

見てはっきりさせるためでありまた五色を使って経絡線を描いている。

1腰痛 原因 ―鼎なをもつ 陰欲過多 4世鮟个、冷たい水を浴びる。腎を破る。

 委中、(刺血)、腎兪、足三里、章門、絶骨

会場からの話しで、陰欲過多の患者さんが来院した。40代立ち上がれず車椅子で来た。

腎虚の極のような話だった。昔から腰痛の時は委中から刺血して血流を促している。

記載の穴で腰痛が即治りそうもないので考えると、章門もあるので腎兪はもっと脇を

含めた広い範囲を考えている。膀胱経のルート上を引き下ろしたり委中より刺血して

循環を良くしたり、胃経の腰痛であれば足三里を使い胃経関連、胆経上の腰痛あったら

絶骨に響かせる。理解しやすいがもう少し内容を表記したい。

膀胱経に出る腰痛は解りやすく脊柱起立筋全体が突っ張って仙骨部あたりまで攣る。

更に梨状筋の方まで攣り座骨神経痛のように大腿後側膀胱経ライン上が引き攣れ痛みが

出てく場合は腎兪・大腸兪を含め腰部分の膀胱系のルート上の治療をし、委中も代表的

穴として使う。脇腹に来る腰痛は下部腰椎から大殿筋を通うり、胆経のルート上に引き

つる。下部腰椎3・4・5番あたりから来ている場合そのルート上の大殿筋も突っ張りから

風市も使い絶骨も代表的穴として使う絶骨の使い方が会場で意見が出た。

上部腰椎から攣る場合は脇腹の方に行って喘息を起こす人、また同時に腸腰筋の深い

ところから骨盤の中を通うり股関節の方に行き大腿前側にまわり大腿四頭筋・縫工筋が

痛んでいる。大腿神経が通っているので。大腰筋の外側あたりをしっかり刺鍼で効果

あり。大腿神経痛を起こしているような痛み方をしている場合はそのように刺鍼して

足三里に引き鍼で効果的。また腰痛と便秘が関連しているので注意。お腹の痛み便秘が

長く続くと更にガスが張り腸も重く動かず腰の負担が起き腰痛となる。便通を良くして

やることが大事。湾曲した腰痛、脊椎の際に鍼をして、戻りやすいので灸を2−3する

と安定。ストレス腰痛とは?と会場から質問があった。全体に軽めに治療して

リラックスさせ腰も治療をしてやる。大浦先生の症例も聞く。大いに参考になった。

治療をしていると糸口が分かってくる。

2脚気  足が腫れたり痛んだり足全般の病のことを脚気とこの場合は言っている。

簡潔に言うと脾経、腎経が弱いそこに風寒暑湿に侵され脚気という病は起こる。大事な

ことは脚気衝心と言われているが、足の病を治していくと足の邪が胸に移動していき

苦しくなり急に動悸がして場合によっては死に至ることがあるので注意。

使う穴は陰陵泉・陽陵泉・足三里・公孫・絶骨・風市・承山・三陰交・

脚気には乾脚気と湿脚気があり乾脚気は足が痛い病気でも 血が不足していて筋肉に

熱を持ちオーバーヒートして痛みをなす。 湿脚気は冷えや水毒があり浮腫みで痛み

萎えている。病気の原因が違うは湿と冷えや瘀血、食滞、も関係する。元々脚気は

心臓や肺が弱く呼吸疾患を持っていて胸に邪気を抱えている人、不眠症の人、

自己免疫疾患を持っている人で気を付ける。

リウマチの人は邪気が強いので、治療で患部は楽になるが足の場合は必ず上に移動する。

心窩部の痞えている人はみぞおちが苦しく、胸が苦しく、喉が詰り、耳なりや頭痛がする。

手に引き鍼をしたり季肋部を緩めたりすると良い。

腎経をつかっていないが?と会場から。

座骨神経痛(腎経)梨状筋の真ん中の座骨神経が出てくるところが攣る。ゆるめと緩解

する。腎経の方に来る座骨神経痛下腿三頭筋の内縁の方に来て太谿あたりまで突っ張っ

ている時は梨状筋の付け根の脇あたりに硬結が出来て梨状筋でも正中近くを長く患って

いると梨状筋も痩せてしまい、仙骨の付け根あたりに硬結が残り、内股の方にでて

下腿の内側が痺れて痛む人がいる。灸を下腿にする。末端の痺れ痛みになる。

足の痛みはお腹や腰も治療をしないと治りにくい。水分代謝が悪く、お腹が冷えても

足の方まで来てしまう。運動で痛めたことと質が違い長年不調を訴え、患った上で痛み

来ているのでお腹に瘀血や冷えて水毒が流れていくこともあるが、風邪で外邪に入ら

れると内攻したものは残っている。邪気を含んだ邪気は悪さをする。下へ邪気が行くと

じんじんした痛みあり。

黄疸 黄になる病

脾胃に湿熱して散ぜず故に・黄疸は大浦先生の資料「鍼灸重宝記」を参考にしてください。

端座流は,たかいのはり。△いなのいたみのはり。

手技は十四管術の』管  暁管術

実技は1時間

次回は4月21日です。

(市川友理)

 

| 杉山真伝流勉強会 | 02:04 | - | -
3月 福岡の勉強会

3月 福岡の勉強会

 

---(今日の内容とメモ)-------------------

1、静座法

2、足底腱炎について 養母

・足底腱炎発生のメカニズム

・足底腱炎の灸法


3、古典読解 通玄指要賦 河原

治法の実際について

・大衝ー歩行困難

・水溝ー脊柱の強痛

・神門ー痴呆症

 

4、実技稽古

 

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文責:河原燈観

| 九州の勉強会 | 22:30 | - | -
新講座『初伝フォローアップ講座』のご案内

新年度より初伝会員のために『初伝フォローアップ講座』が新設されます。

4月から10月(9月休講)は、「万病一風的治療に活かす西洋医学」をテーマとし、以後はベテラン指導者陣が交代で初伝入会者にとって有用なテーマを選び、講義します。

また、「万病一風的治療」を学ぶ上で不可欠な基礎となる『傷寒論真髄』の素読を通年にわたって行います。

お申込みは下記リンク先のフォームからご登録ください。資料を用意する都合上、4/8(日)を締め切りとさせていただきます。

https://goo.gl/forms/zNrWssu39j1qnOOJ2

以下、詳細です。

【開講時期】
4月〜翌年3月 第3日曜日

※会期途中からの参加も可。
※原則として同内容を毎年繰り返す。

【タイムテーブル】
9:45〜10:15 受付
10:00〜10:15 傷寒論素読
10:15〜12:00 講座

【会場】
七倉会館(最寄駅)地下鉄千代田線「根津」

【対象】
「初伝・入門講座」を終了した会員

※同日14時からの東京月例会への出席が条件。
※初伝以外の方も参加できます。

【指導担当】
4月〜8月:堀 雅観
10月:三輪園観
11月:石井道観
12月:原田修観
1月:海野流観
2月:前之園空観
3月:朽名宗観

【参加費】
毎回 2,000円

【持ち物】
必ず『傷寒論真髄』を持参してください。

【申し込み】
下記リンク先のフォームからご登録ください。資料を用意する都合上、4/8(日)を締め切りとさせていただきます。

https://goo.gl/forms/zNrWssu39j1qnOOJ2

【内容詳細】
4〜8月は『万病一風的治療に活かす西洋医学』と題して講義をします。初回の総論で万病一風論における東西医学調和について復習した後、臨床で多くみられる運動器疾患を毎回のテーマとし、鍼灸師にとって有用な西洋医学的徒手検査法を実演を交えてお伝えします。

4月 総論・腰痛・下肢症状
5月 頚肩部痛・上肢痛
6月 肩・肘・手関節痛
7月 股・膝・足関節痛
8月 スポーツ傷害

※変更する可能性もあります。

ご案内は以上です。ご参加お待ちしております。

堀 雅観

| 初伝フォローアップ講座 | 15:25 | - | -
3月東京月例会

3月18日 根津七倉会館にて東京月例会が行われました。

 

静坐

静かに集中して坐ります。

 

 

講話    村田 底観 先生

 

本日は関西支部より支部長の村田底観先生に御越し頂き、厳冬期

の坐禅体験についてお話頂きました。

 

 

村田先生は筑波山麓にある、八郷研修所において約十年程、横田

観風先生の指導を受けておられます。

筆者も四年程村田先生と一緒に指導を受けさせて頂いております。

(先生にお茶をたてて頂く、八郷接心にて。)

 

大浦先生、朽名先生、昔の先輩達の頃は接心と言う一週間程坐禅に

打ち込む修行を御寺等でされていましたが、村田先生にはそういう

経験が無い。その事に負い目と言うか引け目と言うか、そんな事を

感じていたそうです。

そこである老師を頼って、滋賀県の山奥まで一週間の坐禅修行に赴

かれたそうです。

 

接心に向かわれる前に、奥様・お子様を奥様の御実家へ送られ、歓迎

され沢山御馳走を食べお酒も沢山飲まされ、尚且つ風邪を引きそんな

状態で参加されたそうです。

 

接心では室温が薪を焚いても5℃位にしかならない所で、長い時間坐り

続け咳が止まらなくなってしまったそうです。

 

そんな中、老師か言われたある言葉に感動し、涙が止まらなかったそう

です。

 

村田先生は長い坐禅を通して、御自分を見つめ直された訳ですが、これは

長く坐禅をする事が出来ない方でも日常生活において出来る事です。

自分を見つめ直して反省し、成長して行く事が良い治療者としての道では

ないでしょうか。

 

 

症例報告  市川 友里 先生

 

(はじめに)、この症例は今までのように完治しましたという症例では

ありません。現在も入退院を繰り返している状態です。

【初診】平成二九年一〇月二三日。

【患者】男性・七七歳・身長一七〇僉β僚展渕鍬圈元来食が細く

胃腸が弱く、痩せてねこ背。

【主訴】腹痛。

【現病歴】平成二九年一〇月二三日現在。

二九年六月七日排便時に力み、その後「下腹部が絞るように痛み」病院へ

行く。六月九日「貧血」の為、血液内科受診。更に六月一三日、別の病院

の血管外科へ回された。六月一六日入院し、胃、大腸、肺、心臓の検査を

した結果、病名の付くものは無かった。退院直前に病院のシャワーを使用

した時、急に腹痛を起こした。その時お腹の中でバリンと何かが落ちたよ

うな感じがし、以降一ヶ月位痛みは無し。その後起こった二回目の腹痛は

、一週間位で止まった。三回目は一〇月一〇日夕方から痛くなり、今も続

いている。その間、七月から月一度七日間入院をして抗癌剤を三クールし

た。明日から四クール目になるが、血球が少ない状態。本人から病名を言

おうとしないので、病院の検査結果の持参を依頼した。

【既往歴】

‐学低学年の時、右足小児麻痺の手術。∋綾渋紊念瀋掾腓砲覆蝓一ヶ

月入院をして食事療法で治癒。J神二〇年、大腸癌を内視鏡で取る。

腰痛を繰り返し、平成二五年に来院、その時は四回の治療で完治。ナ神

二八年四月一一日、左右の肩痛で来院、三回の治療で終了。

【初診時の総合所見】

・脈診・・・左右とも沈脈で尺脈弱。脈力が乱れており、右は少し沈めて寸

関を取れ、左は深く沈めて寸・関が取れた。

・舌診・・・舌体紅。中央全体に分厚い白苔、特に左右に片寄って厚い。

・腹診・・・顔、胸中熱感が強く心煩。季肋部脹満で呼吸浅い。心下痞鞕。

臓下垂し、痩せ細った腹筋が筋張ってなめし革様。下腹は虚寒。左下腹部

に便塊があり、下半身は冷え膝下は極端に冷たい。

・背診・・・右側が頸・肩・背中・腰まで凝り突っ張り、左右とも腰全体が黒

く硬い。

・患者の体質は少食で食べむらがあり、瘦せ型で虚弱。便秘と下痢、頻尿がある。

【診断】

上熱下寒。衰えた筋肉に十分な血液がいきわたらない病気になっていること

を伺がわせられ、少陰病状態と判断した。

【治療方針】

 頭部から胸部の熱を散らし、腹部の強い虚寒を和らげて痛みを取り除き、気

の上逆を治める。さらに、腹部及び背部の拘攣をゆるめ、下肢を温め、胃腸の

機能を賦活する。

【考察】

「骨髄異形成症候群」とは、骨髄の造血幹細胞が異常を生じ、十分な血球を作れ

なく、血液中の血球が減少してしまう病である。抗がん剤を使用して異形成の芽

球を除くため、七月から一二月まで月一回一週間入院して治療。持参された昨年

六月一六日から今年二月一九日まで八回の血液検査データーをグラフ化してみた。

鍼灸治療は一〇月二三日から一月一五日まで。経過として、白血球は減少から回

復に転じ、赤血球は回復中、血小板も回復中。特に一二月末に抗がん剤治療を止

めて全数値が上昇に転じた。継続的に鍼灸治療を続けたら白血球の増加が見込ま

れたかもしれない。下痢が止まらない為再入院した。メールにて様子をまめに連

絡してきている今回の患者さんも過去消化器が弱く、少食かつ偏食であった。

五年前に腰痛で来院した時、すでに硬いお腹で治療をしたが、あのまま鍼で賦活

させていたらこの病気には至らなかったかとも思う。今回、患者は焦りから家族

への相談もなく自己判断で無暗な治療を重ねてしまったため、私も振り回されて

しまった。衰弱して冷えが強く栄養状態も悪い患者なので、退院後は脾胃を中心

に身体全体を少しずつ丈夫にできるよう治療していきたい。

 

実技

自分の課題をクリアーする為に、指導者に点検して頂きますが普段の工夫が問わ

れます。学生の方々は国家試験が終わり疲れが溜まっていたにも関わらず、一所

懸命取り組んでおられました。

 

文責  森  勝

 

 

 

| 例会 | 12:46 | - | -
3月関西支部研修会

3月11日 京都市立南青少年活動センターにて、関西支部 原田修観先生講習会が行われました。

1. 講義 「先生からいかに盗むか!」

昔、横田先生は弟子に教えなかったので、盗むしかなかった。それが今に続いています。

今は、横田先生も少し変わられたようです・・・

・「盗む目」を養うには、「盗む技量」を養う

 1. 見て取る技(眼力)

事前の目的意識の明確化(邪、毒、治療の順番、技では接触鍼、刺入の深さ、速さ、弾入、強弱他 ) その意味を考える。

 2.  体に写し取る(手の内へ)

習得には、技術の細分化、分解化。課目に分けて練習。そして統合する。

その人なりの覚え方  たとえば 音で覚える。  チョン ツー   チョンチョン ツーー (放物線)など 

.実技 体の歪みを鍼で治す

(気持ちのいい響きの、同調と痛くない鍼をしてみる)

  ̄θ梢箸剖枋ァ9盤の歪み。11番型

 歪みは足に出る。太谿への刺鍼。緊張の緩和と胸椎11番の歪みの解消。

「微小の刺激が長く続く効果を生む」

体の歪みの別の検査の仕方

11番型と頸椎のズレ(胸鎖乳突筋の緊張)

同調する鍼、微調整

力が抜けて判る感覚がある。そのための腕の力を抜くテクニック(コツ)

5番型、膝の悪さに伏兎の刺鍼

 

昼食休憩

 

.臨床相談と資料「突発性難聴とめまい症状」の解説

 

・検査に始まり検査に終わる。(症状の確認と治療効果の確認、患者さんの納得)

・めまいは治りやすいが、難聴は時間がかかり、ジグザグで治って行くことを、はじめに患者さんにしっかり話をする。

・はじめは詰めて来てもらう。

・耳鳴りは治りにくい。耳周りのお灸。

・漢方も使う。仕事のストレスなど、環境が大きく作用している。

 

.実技

こ囘戮糧調整で響きが大きく変わる。 寸六三番一杯の深刺

真裏の背に強い反応

 

ゼ鵑龍いコリ

 

λ性の肩こり  この人は浅い層で響いている。 その下の固い層には無理に入れない。 日をかけて来てもらう。

肩甲骨の運動も取り入れる

 

足裏の痛み

2か所に刺鍼 刺鍼転向法

引き鍼  繋がる感覚 

 

原田先生は多くの引き出しの中から、私たちの臨床に役立つ多くのヒントを下さいました。

「同調と痛くない鍼の、気持ちのいい響き」を体験することができました。

重い持病をお持ちにもかかわらず、それを感じさせない、力のこもった充実した講習会でした。本当にありがとうございます。

 

二次会のネパール料理店でも、また盛り上がりました。

原田先生、その後、お疲れは残らなかったでしょうか?

どうぞご自愛ください。ありがとうございました。

 

 

本年度から、関西支部研修会は第2日曜日の開催となっています。ご注意ください。

次回は 4月8日 となります。

 

東洋医学と養生の会は、第4日曜日開催です。

今月は、京都 栖賢寺にて 3月25日 開催の予定です。

 

(文責:小倉)

 

 

 

| 関西支部 | 21:47 | - | -
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